2012 Fiscal Year Annual Research Report
超並列アナログ回路網とFPGAを組み合わせた両眼立体視システムの開発
Project/Area Number |
23760315
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
亀田 成司 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任准教授(常勤) (80542282)
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Keywords | 電子デバイス / 集積回路 / 画像処理 / 生体模倣 / シリコン網膜 / FPGA |
Research Abstract |
両眼立体視は空間的に膨大な量の画像情報を扱う必要があり計算コストが極めて高く、高速デジタルコンピュータや画像処理装置を使用する場合、消費電力が極めて高くなる。一方、生体視覚系を模倣した脳型視覚デバイスは超並列アナログ回路網による実時間かつ低消費電力な画像処理が実現できるが処理精度や汎用性に問題がある。そこで、超並列アナログ回路網とFPGAを組み合わせた高速、高精度、低消費電力な両眼立体視システムの開発を行った。 23年度は、1次元160画素のスイッチトキャパシタ回路網および補間処理回路網の集積回路チップ試作を行った。前者は平滑化、輪郭強調、方位選択などの画像前処理が可能であり、後者は左右画像による類似(視差の評価)度を考慮に入れた視差マップの作成を行うことが出来る。24年度では、試作チップの評価を行った。補間処理回路網については1次試作で計画以上の画素数および立体視に十分な処理能力を達成することができた。また、スイッチトキャパシタ回路網の構造で適切な画像前処理が達成できることが確認できた。そこで、画像前処理用の2次元スイッチトキャパシタ回路網チップの2次試作を行った。0.18μm CMOS集積回路プロセスを利用し、5.0mm角のチップ上に128×128画素のスイッチト抵抗回路網チップを試作し、平滑化、輪郭強調、方位選択などの立体視に必要な画像前処理が可能であることを確認した。当初の計画に比べ3倍程度の画素数を達成した。FPGAを組み合わせた視覚システムにより立体視の各要素回路が動作可能であることが確認できた。応用として立体視の要素回路である画像前処理システムが視覚野刺激型人工視覚の前処理に適用可能であることを検討し、人工視覚を開発するためのエミュレータへの適用を進めた。
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Research Products
(5 results)