2011 Fiscal Year Research-status Report
低密度パリティ検査畳込み符号とその応用に関する研究
Project/Area Number |
23760328
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
笠井 健太 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (70431997)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
Accumulate-Repeat-Accumulate(ARA) 符号は,組織符号化が可能であり,最大事後確率復号法を用いればシャノン限界を達成することがいくつかの状況証拠から支持されているLDPCブロック符号として知られている.ARA 符号からLDPC 畳込み符号を構成することにより,研究計画で挙げた,組織符号化が可能でBP 復号法でシャノン限界を達成するLDPC 畳み込み符号が構成できることを計画していた.平成23年度には,MacKay-Neal符号の符号化問題に現れる終端問題考え,タナーグラフを簡略化することにより,線形時間で符号化が可能であり,組織符号化が可能でBP復号法でシャノン限界を達成するARA符号を元にした空間結合符号を構成することに成功している.平成24,25年度の研究計画になっていた,空間結合符号を用いた量子誤り訂正符号と磁気記録に適した誤り訂正符号に関する研究に関して,準備段階となる研究を行った.量子誤り訂正符号に関しては,従来の萩原・今井符号を空間結合している.いずれも,従来のLDPC符号を用いた量子誤り訂正符号と磁気記録に適した誤り訂正符号を凌ぐ復号性能を引き出すことに成功している.これらの成果は,情報理論で最も権威のある国際会議であるIEEE International Symposium on Information Theoryにおいて発表された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
LDPC畳み込み符号の設計法を確立すること,量子誤り訂正および各種応用問題に適用することが本研究の目的であった.この点に関しては,研究実績の概要で述べたように,ARA符号を元にした,空間結合符号を構成することにより,符号化,組織化,効率的な復号,高い復号性能を同時に満たす誤り訂正符号をえることに成功しており,研究目的の一部を達成している.さらに,平成24,25年度に予定していた研究計画を前倒しで行なっており,進展のスピードは速いと言える.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の実施計画通りに研究を遂行する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額123,343円に関して、ルーター(2012/03/15)、マウス(2012/03/15)、書籍(2012/3/23)、別刷(2012/03/29)請求済み.大学の会計上の都合で、支出が4月になったために23年度の執行額に残額が生じた.交付申請書の計画通りに研究費を使用する予定である.
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Research Products
(13 results)