2013 Fiscal Year Research-status Report
フェムトセル・マクロセル共存環境での無線資源割当てに関する研究
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23760334
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金子 めぐみ 京都大学, 情報学研究科, 助教 (10595739)
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Keywords | 移動体通信 / 情報通信工学 / 先端的通信 / 無線資源割り当て / フェムトセル / 干渉制御 |
Research Abstract |
本研究は,OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式を用いた次世代無線通信システムにおいて,ユーザが各家庭で自由に基地局(ホームベースステーション)を設置することが可能な環境での無線資源割当て法を確立することを目的とする.特に, 無線通信の性質であるブロードキャスト性(送信された信号が広範囲に多くのノードで同時に受信可能なこと)を利用することで,貴重な周波数・エネルギー資源の消費量を低減しつつ,システム全体の特性や各ユーザの公平性を向上することを目的とする.本年度は,前年度よりも更に現実的・複雑なヘテロジニアスシステムのためのプロトコルの提案と特性評価を行った.フェムトセルの基地局が利用可能なCSI情報が更に削減された場合のための無線資源割当て法を提案し,マクロユーザの割り当て確率の理論解析を行った.設計したプロトコルの特性を計算機シミュレーションで評価した.また,提案アプローチの汎用化についても検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度はおおむね計画通り研究を進めることが出来た.以下に,具体的に平成25年度に達成された項目を示す. 1. プロトコル設計:様々なユーザトラフィックモデル・ユーザの移動モデル,フェムトセル・マクロセルのトポロジーなどを持つヘテロジニアスシステムのためのプロトコル設計を行い,その特性を計算機シミュレーションで評価した. 2. フェムトセルシステムのために提案したアプローチを,他の無線システムでも利用できるか検討するために,どのような要件を満たすシステムに適用可能であるかを明らかにすることで,提案手法を汎用のアプローチに昇華した. 3. 上で明らかにした要求条件を満足する具体的な無線通信システム(コグニティブ無線)を示し,提案アプローチの汎用性を明らかにした.
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Strategy for Future Research Activity |
期間延長された最終年度では,設計したマクロセル・フェムトセル無線通信プロトコル及び解析と特性評価等,これまでに得られた研究成果全体を論文にまとめる.また,国際会議・セミナーでも本研究の結果を発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果を平成25年度内の学会で発表する予定であったが,特に良好な結果が得られたため,計画を変更し,フラグシップの国際会議で論文を発表することにした.国際会議は次年度に開催されるため,未使用額が生じた. (1)外国旅費:研究成果発表を予定(250千円) (2)国内旅費:研究成果発表を予定(100千円)(3)その他:学会参加費,学術論文誌掲載費用(150千円)
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Research Products
(12 results)