2013 Fiscal Year Annual Research Report
自律移動型ロボットのための準遠方領域・超波長分解能レーダセンサの研究
Project/Area Number |
23760364
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
木寺 正平 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (00549701)
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Keywords | UWBセンサ / 3次元イメージング / 高分解能画像化 / 多重散乱波 / 楕円外挿 |
Research Abstract |
本年度では,室内環境における超分解能・高精度立体イメージングを実現させるために以下の課題を実施した. ①多重散乱波を用いた目標領域外挿法 既に高分解能・高精度立体画像化手法として距離情報のみを用いた空間干渉計を原理とした,RPM法を提案している.しかし,一般に素子の稼働領域すなわち開口面積が限定される状況では,本手法で得られる推定像は全体像のごく一部しか再現できないという問題を有している.同問題を軽減するため,人体目標等を楕円体の集合とみなし外挿する.特に本課題では,楕円外挿精度を高めるため,壁と目標間で生じる二重散乱波の距離情報を利用する.数値計算による性能評価により同手法が直接散乱波のみの外挿結果に比べて,提案法が高精度に外挿領域を拡大させることを確認した.同手法は国内学会及び国際会議で各1件ずつ発表済みであり,学術誌レターとして採録が決定している. ②多偏波データを用いた高精度立体画像化法 送受信で偏波を切り替えることで得られる多偏波データにRPM 法を適用し,その有用性を評価した.具体的には,x方向及びy方向での直線偏波を送受信で切り替えて得られる多偏波データから距離点を抽出し,各距離点にRPM法を適用した.数値計算では,部分的に各偏波の散乱特性が顕著となる立体目標を想定した.同評価では,各偏波で異なる目標領域が再現されることが判明した.特に形状が交差する領域ではクロス偏波が卓越し,その部分が高精度に再現されることが分かった.本成果は,多偏波データが近距離立体イメージングにおいて,特に画像領域拡大や局所的な形状情報を与える特徴を有していることを示したものであり,形状認識等において有用なデータであることを例証している.同成果は国内学会で発表しており,今後,偏波行列解析等を導入することで更に詳細な形状情報を抽出することを検討している.
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Research Products
(9 results)