2011 Fiscal Year Research-status Report
大規模動的システムの分散適応ロバスト可変構造制御に関する研究
Project/Area Number |
23760392
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
重丸 伸二 県立広島大学, 経営情報学部, 講師 (20347610)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | 大規模システム / 分散制御 / 可変構造制御 / 不確かさ |
Research Abstract |
相互結合型大規模システムを分散制御する場合,サブシステム内の不確かさに加え,サブシステム間の相互干渉や不確かさがシステムを安定化する際に大きな問題となる。本研究では,大規模システム内に存在するいくつかの特徴的不確かさについて考察し、そのような不確かさ存在する場合でも大規模システムの安定性が保証できる可変構造制御手法について検討した。本年度の成果は以下のとおりである。1)入力項に未知の非線形構造をもつ相互結合型大規模システムに対する分散制御問題について考察し,サブシステム間の結合の強さが未知であっても大規模システムの安定性を保証できる分散適応ロバスト可変構造制御則を提案した。2)サブシステム間の相互結合がマッチング条件を満足しない大規模システムについて考察し、不確かさの限界が既知のもとで大規模システムの漸近安定性を保証できる分散可変構造制御則を提案した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マッチング条件を満足しない大規模システムについて考察し,不確かさの限界が既知な場合の分散可変構造制御則を提案した。現在,不確かさの限界が未知な場合への拡張を検討している。また,大規模システム内に存在する不確かさとして,入力項の構造的不確かさを考慮した分散可変構造制御についても提案した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,マッチング条件を満足しない大規模システムの分散制御問題についてさらに考察し,不確かさの限界が未知な場合の可変構造制御則を設計する。さらに,サブシステム間にむだ時間が存在する場合の大規模システムについても検討する。また,システム内に存在する不確かさとして,入力項の構造的不確かさについてもさらに考察を行い,新しい分散可変構造制御則の設計が可能かどうか検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度は遠方の学会参加がなく,数値シミュレーションも従来環境で行える範囲であったためコンピュータ等の新規購入はせず,次年度に繰り越すこととした。次年度は,様々なケースの数値シミュレーションを効率よく行うためコンピュータと数値計算ソフトを追加する予定である。
|