2012 Fiscal Year Annual Research Report
漏洩ガイド波計測による鋼板表面きずの超音波非破壊評価
Project/Area Number |
23760427
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木本 和志 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (30323827)
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Keywords | 超音波探傷 / ガイド波 / 逆解析 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
本研究は、水中に置かれた薄板を伝播するラム波に起因して発生する漏洩波を用いて、鋼板表面きずの検出を行う超音波非破壊評価の開発を目的とした基礎的研究を行ったものである。具体的には、漏洩波およびラム波の伝播解析プログラムの開発を行い、それを用いて漏洩波からガイド波モードを特定する方法、きず位置を同定する手法の提案を行った。ここでは、波動解析にはFDTD法を用いき裂や空洞を含む水-固体-水領域の三層モデルにおける超音波の伝播解析プログラムを作成し、領域形状に関する2,3のパラメータを入力するだけで、シミュレーションが実行できる、漏洩波計算に特化したコードを作成した。一方、き裂位置同定のための逆解析には、ガイド波のモード分解と時間反転集束法のアイデアを併用することで、ガイド波の分散性を補償した高解像度な手法を提案することができた。なお、今後、実験的に提案手法の有用性を検証し、現場適用へ向けた知見を蓄積していくために、ハイドロフォンおよびマニピュレータから構成される漏洩波の高密度計測システムの構築を行った。本システムは、ニードル型ハイドロフォンをサブmm単位で移動させながら、水中で漏洩波の計測を行うことができる点、送信センサーに水中で使用可能な接触型探触子を用いる点に特色があり、微細な漏洩波の計測に特化したシステムとすることができた。
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Research Products
(3 results)