2013 Fiscal Year Research-status Report
繰返しリング単純せん断試験による地盤材料の局所大変形挙動の解明
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23760439
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮下 千花 (堤 千花) 東京大学, 生産技術研究所, 技術職員 (20396914)
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Keywords | 繰返しリング単純せん断 / 局所大変形 / 砂質土の液状化 / 自然斜面の崩壊 / 画像解析 |
Research Abstract |
原位置で起こる崩壊現象をより忠実に再現できる試験システムとして、独自に新規製作した繰返しリング単純せん断試験装置と画像解析システムを用いて、液状化履歴を受けた地盤の特性変化についての実験を昨年度に続き実施した。 具体的には、豊浦砂の定体積繰返しねじり試験と一次元再圧密試験の組み合わせを同一の供試体に対して複数回実施することにより、複数回液状化時の地盤の特性変化を明らかにすることを試みた。 供試体の下側に荷重計を追加して計測した結果、リングと供試体の境界面で発揮される摩擦の影響を受けて供試体底部に作用する鉛直応力は10 kPa以下で、供試体上部に載荷した200 kPa から顕著に低下したことが判明した。このためリングの枚数を31枚から11枚に減らし、高さを約1/3に減らして境界面での摩擦の影響を低減させることとした。 昨年度までに実施した実験の結果は次の通りである:①液状化履歴を受けると再圧縮により徐々に密度が増加したが、その後の再液状化特性は、同一密度で初めて液状化する場合とは異なった。②このような特性変化は、液状化履歴を受けた際のせん断ひずみ振幅の違いの影響も受けた。実験結果に及ぼす供試体高さの影響を確認するために、供試体高さ以外を同条件とした一連の試験を再度実施する計画を立てた。 5月から産前産後休暇と育児休暇を取得し、研究を中断した。休暇取得にあたり研究期間の延長を申請し、次年度の復職後に順次計画に従って研究を進めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中断期間は計画通りで、平成26年度5月から復職、研究再開の予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次の通りに研究を進める予定である。 1) 液状化履歴を受けた地盤の特性変化を明らかにすることを目的とした、豊浦砂の系統的な繰返し載荷試験 2) 1)の画像解析による局所変形挙動の分析 3) 層構造を有する供試体(千葉県香取市から採取した噴砂により作成)の中空ねじり試験装置での予備試験(繰返し載荷) 4) 千葉県香取市から採取した噴砂の系統的な繰返し載荷試験(1)と同様の趣旨に基づく) 5) 4)の画像解析による局所変形挙動の分析 6) 既往の研究結果との比較およびとりまとめ
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
産前産後の休暇および育児休業による中断のため 中断期間に相当する研究期間の延長を申請し、順次計画に従って研究を進める。
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Research Products
(2 results)