2014 Fiscal Year Annual Research Report
繰返しリング単純せん断試験による地盤材料の局所大変形挙動の解明
Project/Area Number |
23760439
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮下 千花(堤千花) 東京大学, 生産技術研究所, 技術専門職員 (20396914)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 繰返しリング単純せん断 / 局所大変形 / 砂質土の再液状化 / 画像解析 / 中空ねじりせん断 / 三軸圧縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
原位置で起こる崩壊現象をより忠実に再現できる試験システムとして、独自に新規作製した繰返しリング単純せん断試験装置と画像解析システムを構築した。 2011年東北地方太平洋沖地震で広域多所において確認された液状化被害の現地調査結果に基づき、液状化履歴を受けた地盤が再び液状化する「再液状化現象」を解明するための試験を、リング単純せん断試験装置、中空ねじり試験装置、三軸圧縮試験装置において実施した。 リング単純せん断試験装置では、豊浦砂の定体積繰返しねじり試験と一次元再圧密試験の組み合わせを同一の供試体に対して複数回実施することにより、液状化履歴を受けた場合の地盤の特性の変化を明らかにすることを試みた。その結果、液状化履歴を受けると再圧縮により徐々に密度が増加したが、その後の再液状化特性は、同一密度で初めて液状化する場合とは異なることが分かった。このような特性変化は、液状化履歴を受けた際のせん断ひずみ振幅の違いの影響も受けた。 上記液状化試験時の画像解析による局所変形挙動は、リングの動きでしか表現されず、明確な傾向が得られなかった。そこで試験装置を中空ねじり試験装置に変更し、液状化による再堆積を模擬した分級供試体を実地盤から採取した砂質土により作成し、複数回の液状化試験を組み合わせた試験を行った。画像解析は供試体を覆うメンブレン(ゴム膜)を対象として実施した。その結果、液状化して供試体が大きく変形すると、メンブレンに大きな皺がよって局所変形挙動を正しく計測できないことが分かった。 そこで、通常とは異なるシリコン性の透明なゴム膜を用い、三軸試験装置で予備試験を行った。密な豊浦砂に色砂を混ぜて実施した液状化試験では、メンブレンと供試体の変形は概ね一致した。しかし、シリコンのゴム膜では与えられる変形量が通常のゴム膜と比べて小さく、試験自体に制約があることが分かった。
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Research Products
(6 results)