2013 Fiscal Year Annual Research Report
粒子の弾塑性変形と破砕に着目した多孔質粒状体の強度変形特性と地盤調査法の提案
Project/Area Number |
23760448
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
吉川 直孝 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 建設安全研究グループ, 研究員 (60575140)
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Keywords | 軽石 / コーン貫入試験 / 個別要素法 / 画像解析 |
Research Abstract |
軽石粒子の微視的な特性(マイクロCTスキャンの画像解析、単粒子破砕試験)からより巨視的な特性(要素試験、コーン貫入試験)を評価するため、一連の実験及び解析を実施し、下記の結果を得た。 (1)マイクロCTスキャンの画像解析:軽石の粒子形状を3次元的に解析した。長さ、厚さ、高さの比、球形度、フーリエ演算子を算出し、他の砂粒子と比較した結果、軽石の粒子は扁平な形状をしており、表面も複雑であることがわかった。 (2)単粒子破砕試験:軽石粒子30個に対して、単粒子破砕試験を実施した。軽石の粒子破砕は、豊浦砂粒子と比べ、非常に小さいことが明らかとなった。 (3)要素試験:軽石に対して、静的(三軸圧縮試験、等方圧密試験)、動的(繰返し非排水三軸試験)な要素試験を実施した。静的な要素試験から、軽石は、せん断初期には軸方向のみに圧縮され、側方ひずみはほとんど発生せず、著しい圧縮性を示した。また、ベンダー/エクステンダーエレメント試験も実施し、P波及びS波速度を計測した。軽石のP波及びS波速度は、豊浦砂に比べ小さい値を示した。同結果は個別要素法(DEM)解析のパラメータを決定するために使用した。動的な要素試験から、軸ひずみ両振幅5%時の繰返し応力振幅比0.188を得た。 (4)遠心模型実験装置を用いたコーン貫入試験:豊浦砂、軽石に対してコーン貫入試験を実施し、Robertsonの土質分類図にプロットしたところ、豊浦砂との相違が確認でき、軽石を土質分類図から判別できる可能性が示唆された。 (5)DEM解析:マイクロCTスキャン画像から得られた軽石粒子内部の間隙構造と土粒子密度をDEM上で再現したDEM軽石粒子を作成し、同粒子に対してDEM上で単粒子破砕試験をシミュレートした。シミュレーション結果と実験結果はよく対応し、DEMにより軽石粒子の強度と変形をシミュレートできた。
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Research Products
(3 results)