2012 Fiscal Year Annual Research Report
土砂輸送計測の最先端技術を用いた現地観測に基づく砂浜-砂丘ダイナミクスの構築
Project/Area Number |
23760452
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有働 恵子 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (80371780)
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Keywords | 飛砂 / 瞬間風向風速 / 飛砂センサー / EOF解析 |
Research Abstract |
平成24年度は,海岸砂丘周辺における風向風速特性および飛砂フラックス特性を明らかにするため,規模の異なる鳥取砂丘と庄内砂丘の2つの砂丘上で,1Hzの高頻度で風向風速と飛砂フラックスを計測し,これらの特性を計測点風上側の地形条件により整理した.風速は,上り勾配の場合に大きく,下り勾配の場合に小さくなった.風速の乱流強度は,いずれの計測点においても0.1~0.4となり,既存の研究と同程度の値が得られた.また,飛砂フラックス解析結果より,平坦な地形上で飛砂が最も生じやすく,上り勾配のときに飛砂が生じにくかった.以上により,複雑地形上の普遍的な風場特性および飛砂特性の一端が明らかにされた. 研究期間全体を通して,長期的な地形データが取得されている鳥取砂丘の砂浜から砂丘にかけての変形特性について,土砂輸送に影響を及ぼす主要因,すなわち,風速の変動,地形勾配,ならびに植生(砂草)との定量的関係をEOF解析により明らかにすると同時に,規模の異なる鳥取砂丘と庄内砂丘において,1Hzで取得した短期的な土砂輸送とそれに影響を及ぼす各要因との普遍的な関係を明らかにした. 地形勾配や植生による飛砂発生の抑制効果など,本研究で得られた研究成果は,研究代表者が発展させてきた最先端の高精度計測技術を駆使して得られたもので,世界的にみてもその学術的価値は極めて高く,本研究で目的としている砂浜-砂丘ダイナミクスの構築に寄与するものである.
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