2013 Fiscal Year Annual Research Report
耐震補強の促進に寄与する高耐力・高剛性接合部材の開発とその力学的機構の解明
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23760542
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| Research Institution | Tobishima Research Institute of Technology |
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Principal Investigator |
高瀬 裕也 飛島建設株式会社技術研究所, -, 副主任研究員 (30515911)
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| Keywords | あと施工アンカー / 複合応力 / 目荒らし / 耐震補強 / 外付け耐震補強 / シヤキー |
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| Research Abstract |
本申請課題の研究目的は，既存建築物の耐震補強に寄与する高機能な接合材を開発することである。耐震補強用の接合材には，既存躯体から補強架構にせん断力及び引張力を適切に伝達できる性能が要求される。
本研究では，円柱形状の鋼製のディスクと全ネジボルトを併用した耐震補強用の接合材を開発した。ディスクが既存躯体に埋め込まれシヤキーとしての役割を果たすことで，せん断力を伝達する。これにより小さい変形領域（ずれ変形が1～1.5mm）において，接着系アンカーの3倍以上の高いせん断耐力を発揮することを示した。またアンカーボルトを併用することで，せん断力だけでなく引張力を負担することも可能とした。このように一つの接合材で，せん断力と引張力に対し，それぞれ異なるパーツで応力を負担するため，応力の組み合わせによる影響を考慮する必要のない簡便な設計法を確立した。
続いて本接合材の破壊メカニズムの推定，および荷重変位関係を再現する力学モデルの構築を行った。はじめに，耐震補強で一般に使用される接着系アンカーのダウエルモデルを構築した。提案モデルは，1)アンカー筋の塑性ヒンジでの曲げ抵抗，2)コンクリートの支圧抵抗，3)アンカー筋の伸び抵抗の3つの要素を組み合わせることで構成される。本研究では，提案モデルにより実験結果を良好に再現できることを示した。
次に，提案ダウエルモデルの要素のうち，2)のコンクリートの支圧抵抗モデルを本接合材用に修整することで，本接合材の力学挙動も追跡できるようにモデルを改良した。
なお，接着系アンカーのダウエルモデルの構築過程において，接合部を持つ試験体の解析で，提案モデルでは初期剛性を過小評価し易い傾向があった。この理由として，摩擦や目荒らしの影響が推察されたことから，今後の研究の発展のため，目荒らしの挙動をモデル化し，これを考慮することで初期剛性の評価が改善できることを示した。
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Research Products
(2 results)
