2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境騒音に含まれる純音性騒音の評価方法に関する研究
Project/Area Number |
23760544
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横山 栄 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (80512011)
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Keywords | 建築環境・設備 / 環境政策 / 解析・評価 / 心理評価 / 実験室実験 |
Research Abstract |
環境騒音に含まれる衝撃性騒音、間欠性騒音、純音性騒音の影響の評価方法を確立し、評価・対策・予測することが求められている。これまで、衝撃性騒音については若干の検討を進めてきており、本研究は純音性成分を含む環境騒音の影響評価に着目して計画した。本研究では、実測調査および実験室実験による心理的影響評価によって、国際的に採用されているエネルギーベースの評価量の適用範囲および限界を把握することで、環境騒音に含まれる純音性騒音の評価方法を確立するための学術的基礎資料を得ることを目的とする。 まず、一般的な環境における純音性騒音の実態を把握するため、卓越した狭帯域スペクトル成分を含む純音性騒音として、発電設備、回転機械類(換気設備)、ジェット機騒音、自動車騒音等を対象としてフィールド調査を行い、得られた騒音データを分析して、モデル化を試みた。純音の知覚の程度(tonal audibility)、背景騒音のみの条件に対するラウドネスおよびアノイアンスの増加の程度を調べるために、純音成分の周波数および背景騒音に対するレベル差をパラメータとして、基礎的な主観評価実験を行った。 さらに、フィールド調査において収録した実際の純音性成分を含む騒音を試験音として用い、無響室内に設置した6チャンネル再生システムを用いて、現実の騒音暴露の状況に近い条件で主観評価実験を行い、純音成分を含む騒音の評価方法を検討した。 騒音の物理的特性の他、騒音源の種類の違いによって心理的影響に差が生じる可能性も考えられるが、この問題については受聴者の騒音源に対する価値観、親近感などについて社会学的な立場からの検討も必要であり、ひとまず音響学的立場からの基礎的な知見を整理した。
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Research Products
(3 results)