2012 Fiscal Year Research-status Report
透水・保水性舗装の蒸発冷却効果の予測と評価に関する研究
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23760549
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
北野 博亮 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80293801)
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Keywords | 透水性舗装 / 蒸発冷却 / ポーラスコンクリート |
Research Abstract |
本研究では,地表面を透水・保水性能を有する材料で舗装することによる水分蒸発とそれに伴う冷却効果について,その効果の予測を可能とし,保水性舗装の熱的な性能設計手法を確立することを目的としており,夏季屋外空間の酷暑緩和,それに伴う建物の熱負荷低減することを目指している。本申請研究では,各種透水性舗装材料の熱および水分物性を測定・推定し,数値計算による蒸発冷却効果の予測を可能とすること,およびその性能評価を目的としている。これまで,ポーラスコンクリート舗装および地盤のフィールド実験を行い,通常のポーラスコンクリート舗装と底面に不透水層を設けたポーラスコンクリート舗装について温度等の測定を行い,冬季および夏季の温熱性状を把握した。また,底面に不透水層を設けた舗装については,昼間の舗装表面からの積算蒸発量を測定し,来年度以降に行う数値解析の妥当性の検証に有用なデータが得られた。また,熱水分同時移動方程式を用いた数値計算結果とよく一致することを確認した。一方で,保水性を有するポーラスコンクリート舗装による都市街路空間内の暑熱緩和効果に関して数値解析による検討を行い,その効果を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,地表面を透水・保水性能を有する材料で舗装することによる水分蒸発とそれに伴う冷却効果について,その効果の予測を可能とし,保水性舗装の熱的な性能設計手法を確立することを目的としており,夏季屋外空間の酷暑緩和,それに伴う建物の熱負荷低減することを目指している。本申請研究では,各種透水性舗装材料の熱および水分物性を測定・推定し,数値計算による蒸発冷却効果の予測を可能とすること,およびその性能評価を目的としている。 平成24年度は,ポーラスコンクリートの空隙に砂等を充填した場合の熱・水分物性を測定を試みたが,試験体内部に一様に砂を充填することが困難であり,熱水分物性の測定はできなかった。一方で,舗装および地盤の温熱性状のフィールド実験を行い夏季の温熱性状を把握した。また,市街地街路空間の舗装にポーラスコンクリートを用いた場合の夏季の暑熱緩和効果に関する数値解析を行った。 一部,研究内容を変更することになったが,研究はおおむね計画どおり実施できていることから,「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた実験結果を利用して,材料の熱水分物性値の検証を行うとともに,各種舗装の熱水分性状の解析を行い,各種舗装の熱的性能評価を行う。また,市街地街路空間の舗装にポーラスコンクリートを用いた場合の街路空間の温熱感に関する数値解析をすすめ,暑熱緩和効果を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,フィールド実験を継続して行い,夏季の舗装と地盤の温熱性状を把握する。 一方で,透水性の高いポーラスコンクリートは空隙径が大きいために保水性が低く蒸発冷却効果はほとんど期待できない。しかし,飛 来砂等が空隙に充てんされると保水性が向上すると考えれらる。そこで,ポーラスコンクリートの空隙に砂等を充填した場合の熱・水 分物性を測定する。また,保水性を向上させたポーラスコンクリート舗装の熱水分性状の数値解析を行い,保水性向上に伴う蒸発冷却 効果の向上の程度を評価する。
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Research Products
(3 results)