2013 Fiscal Year Annual Research Report
流れの構造解析に基づく街区空間の換気通風設計に関する基礎的検討
Project/Area Number |
23760554
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
白澤 多一 大妻女子大学, 社会情報学部, 助教 (40423420)
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Keywords | CFD / 街区空間 / 風通し |
Research Abstract |
都市のヒートアイランド対策や大気汚染対策の一つとして市街地の風通しの確保の重要性が広く認識されており、風通しを悪化させることなく、熱や汚染物質を拡散させることができる都市空間の実現のためには、建物配置・建物間隔などの街区を特徴付けるパラメータと風通しの関係等について検討する必要がある。本研究は、数値流体力学を用い、都市・屋外空間の通風換気設計を行なう際の基礎資料を作成することを目的としている。 昨年度に引き続き、今年度は温度変動も有する流入境界条件を作成し、風洞実験結果のある不安定乱流境界層下の街区内の汚染物質拡散のLarge Eddy Simulationを実施した。またモデル街区の解析を行う際の境界条件について引き続き検討を行なった。 研究期間全体を通じて、屋根形状と建物配置の異なるモデル街区を対象としたCFD解析を行った。屋根形状と主風向の違い、建物配置が歩行者レベルの平均風速分布、平均濃度分布に影響を与えることを確認した。さらに整列配置と千鳥配置の建物配置のモデル街区を対象としたLarge Eddy Simulationを実施し、実験では得ることが難しい各種乱流統計量を取得した。その結果を用い、運動エネルギーの収支及び運動エネルギー散逸率を算出・分析した。今回の計算ケースでは、整列配置から千鳥配置に変更することで、都市空間でのエネルギー散逸率の総和が増加することが明らかとなった。また風洞実験結果のある不安定乱流境界層下の街区内の汚染物質拡散のLarge Eddy Simulationとk-εモデルの解析を実施し、その予測精度を実験結果との比較により検証した。
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Research Products
(1 results)