2012 Fiscal Year Research-status Report
東アジア都市における屋外商業密集地区の在り方に関する研究
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23760579
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
郭 維倫 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 外国人訪問研究員 (70598466)
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Keywords | 東アジア / 屋外商業密集地区 / 仮設空間 / 商店街 / 屋台 / 露店 / 路上販売 |
Research Abstract |
本研究は東アジア都市における屋外商業密集地区に焦点を当て、そこの在り方を模索している。都市が発展し、変化するにつれて、人々は都市に引きつけられ、都市の空間は人々の日常生活の一部として重要な役割を果たすようになった。特に都心の街路は、商業や仕事の場であるだけでなく、本来人々のコミュニケーションや様々な社会活動が起きる場でもあった。都心地区には、商店街やデパートが立地するなど、人々を集めて賑やかにする雰囲気がある。人々はそこに都市の魅力を感じ取り、都市を楽しみ理解していくのである。 そこで、本研究は郊外の大型ショッピングモールにおされ、伝統的な商業空間は客足が伸び悩んでいることに着目し、都心の伝統的な商業空間を復活させ再開発の役に立つ調査と再評価を目指す。特に、東アジアの都市環境において、屋台、露店などの路上販売、店が雑然としている屋外商業密集地区に研究の焦点をあてる。そこの空間的な側面と行動的な側面に注目し、各国の屋外商業密集地区を調査し分析することによって、これをもとに屋外商業密集地区を再評価し整理し、魅力ある都市構造を誘導することができることを目的として進めることとした。 平成23年度、本研究では、台湾の台北市の師大夜市、通化と臨江夜市、景美夜市及び台中市の逢甲夜市、中華路夜市、精明一街等の東アジアの都市を対象に現地調査を実施した。平成24年度、本研究では、京都の東山区の祇園祭り、大阪市の道頓堀商店街、ソウルの江南区と東大門の東アジアの都市を対象に現地調査を実施し、それぞれの都市における仮設的な空間の構成要素で形成される「仮設空間」の場の立地条件や空間構成要素の特性、仮設的要素の立地と固定的店舗などの施設との関係を調査、考察し、その情報を整理した。また、今まで東アジアの都心商業区の研究内容を、国内学会、国際会議などに発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23 年度の達成度については、まず過去の研究問題点、欧米の諸理論整理、研究焦点を探った。次に、海外の研究都市で調査を行って、特に東アジアの典型的な屋外商業密集地区台湾を選定し、台北市と台中市で合計六つの研究対象地で調査を行った。平成24 年度の達成度については、まず前年度のデータを再分析し、問題点を探った。次に、バーカー(1968)の生態学的心理学を整理し、本研究の焦点を明確化し方向性を示した。本研究の目的達成のため、建築学(空間的側面)と心理学(行動的側面)の両方の立場から都市の現象を理解、検証した。また、国内で京都の東山区の祇園祭り、大阪市の道頓堀商店街、海外でソウルの江南区と東大門合計四つの研究対象地で調査を行った。 平成23 年度の研究成果が「日本建築学会2011年大会」、「UIA2011 TOKYO: The 24th World Congress of Architecture」、「2011 IDA Congress Taipei Education Conference」に参加し、平成24 年度の研究成果が「EDRA (Environmental Design Research Association) 43 Seattle」、「日本建築学会2012年大会」研究成果を発表及び研究関連資料収集を行った。発表会で議論された内容や、学会で収集した資料は今後の研究に役に立った。ここまでの研究成果の達成度についてはおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)学会の発表を行う:本研究では、平成23 年度と平成24 年度まで、研究成果として、2013 年度日本建築学会の大会、2013年台湾農村計画学術シンポジュウム、Journal of Habitat Engineering 雑誌論文(うち査読付論文)で発表を予定している。大会発表のコメントや意見を参考にしながら、調査方法、研究分析などを修正する。また、本研究最後の研究成果を作成する際にも参考して用いる。 2)海外調査-中国の天津、上海、香港と台湾の高雄:平成25 年度の研究対象都市は東アジアの海域(東シナ海、黄海、台湾海峡)の都市で調査を行う。天津(北)、上海(中)、高雄と香港(南)の調査対象フィールドも前二年度に関わっており、類似した空間の選定を行う。これらの研究問題点、研究焦点を検証するため、典型的な屋外商業密集地区の仮設空間を選定し、フィールドワークする。主に、研究対象地で、空間配置の変化、人々の行動を記録する。また、筆者が日本、台湾と中国で調査と交流しながらさらに東アジアの友好的関係を目指す。本研究はここまで、東アジアの代表都市(福岡、京都、大阪、ソウル、釜山、台北、台中、高雄、天津、上海、香港など)を調査し、東アジア都市の屋外商業密集地区の在り方の問題点を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究は、東アジアの都市環境において、東アジアの都市の屋外商業密集地区に研究の焦点をあてる。平成25年度目的達成のため、実際現地にフィールドワークしなければならないので、したがって、海外旅費が必要である。また、時間制限もあるので一つの都市には調査期間を6日間と計画している。平成25年度の計画は天津で6日間、上海6日間、香港6日間、高雄6日間、合計24日間である。さらに、現地の資料を提供し、またフィールドワークする時、協力者にも謝礼金が必要なので研究経費に予算として編入している。一方、研究成果が社会・国民に発信する方法については、研究成果を二段階として、平成25年度日本建築学会の大会で発表を予定しているので、国内旅費が必要である。また、2013年台湾農村計画学術シンポジュウムで発表を予定しているので、海外旅費が必要である。さらに、査読付きジャーナル雑誌に投稿する。(Journal of Habitat Engineering 雑誌論文)、英文校閲費(ジャーナル雑誌に投稿する論文作成のため)とジャーナル雑誌審査費が必要である。
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Research Products
(3 results)