2014 Fiscal Year Annual Research Report
分譲集合住宅における界壁・界床の個別改変とそのマネジメント手法に関する実態調査
Project/Area Number |
23760591
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
森田 芳朗 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (50396769)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 分譲集合住宅 / 界壁・界床 / 空間マネジメント / 二戸一化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、集合住宅の住戸を隔てる壁・床を、それぞれ「界壁」「界床」と呼ぶ。そして、国内外の分譲集合住宅における、その改変の実態と課題を明らかにすることを目的とした。 世帯数の減少に伴う空室率の増加が見込まれる日本において、既存の住宅ストックの広範な利用法が求められている。なかでも、集合住宅の界壁・界床の一部撤去による「二戸一化」は、柔軟な空間再編手法のひとつとして着目されてきたが、合意形成の難しさなどから、実例は公的賃貸住宅や社宅におよそ限られているのが現状である。 そこで本研究では、この二戸一化が比較的多く行われている諸外国の分譲集合住宅の実例、また希少ながら存在する日本の実例の事例調査を行った。技術的な側面のみならず、その実施を支える多様なマネジメントのあり方を探ることで、持続可能な集合住宅の利用法についての知見を得ることを目的とした。 最終年度となる平成26年度は、デンマークおよびアメリカにおける二戸一化事例の実態調査を行った。特に重点調査を行ったデンマークでは、行政・開発業者・設計者などへの集合住宅マネジメント手法に関するインタビューを行うとともに(建築関連法規、ベースビルの構造形式、関与する職能、瑕疵担保責任、建物の管理体制、住宅所有形態、不動産取引市場などについて)、コペンハーゲンにおける典型的な複数の住宅地における二戸一化事例を収集した。
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