2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23760654
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大谷 章夫 岐阜大学, 工学部, 特任准教授 (80569533)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 断熱構造部材 / 繊維強化複合材料 / 製編技術 / 発泡成形 |
Research Abstract |
・繊維表面処理技術の確立およびたて編物機械を用いた高弾性・耐熱繊維の製編摩擦により損傷しやすい炭素繊維やアルミナ繊維などに表面処理剤を施し、製編時の摩擦による損傷にどのような影響があるかについて検討した。表面処理機を用いて、炭素繊維・アルミナ繊維・シリカ繊維にシリコン樹脂・テフロン樹脂を温度条件を変えて塗布し、その後に横編み機において編製し、繊維を取り出して強度低下率を測定した。その結果、アルミナ繊維、炭素繊維にシリコン樹脂を用いて表面処理を施した試験片において強度低下が減少し、目標値である強度低下率5%を達成した。次に炭素繊維などを用いた三次元中空編物を作製することを目的とし、たて編物機械の改良を行った。繊維が直接接する編み針、糸送り装置、巻き下げ装置、糸ガイド、のそれぞれに対して損傷しにくい部品に改良、交換を行った。また、実際に様々な編み地を作製し、それぞれの繊維強度低下について調査を行った。その結果、編み方、ガイドの種類、繊度、の組み合わせを変えた場合のそれぞれで、編むことが可能か、繊維の損傷がどれくらいになるか、の知見を得ることができた。以上の検討により、損傷しやすい繊維材料の製編に関して、表面処理技術と製編技術の両方の観点より、製編の可能性が見いだせた。・超低密度断熱材の成形技術の確立三次元中空編物を強化形態とした断熱構造部材を作製することを目的とし、ガラス繊維でできた基材を用いて中空部分に発泡樹脂を含浸し成形する技術の確立を目指した。樹脂のみ発泡させてどのような発泡樹脂が形成されるかの検討を行い、最適だと考えられる発泡剤および硬化剤の添加量、成形条件についての知見を得ることができた。この知見を適用し基材量に対する樹脂量を調整したところ、樹脂が基材に十分に含浸されており、かつ中空部分に発泡した樹脂が隙間なく充填された三次元中空編物複合材料の作製が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
発泡条件の検討、成形条件や含浸手法についての検討は終了した。編機の高性能繊維への最適化、繊維表面材の最適選定および最適量の検討に関してはおおむね終了しているが、実際に炭素繊維を用いた三次元中空編物の作製には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
まずはガラス繊維製三次元中空編物の発泡複合材料の力学的特性および断熱特性の検討を行う。また、炭素繊維を用いた中空編物の作製も同時にすすめ、その構造が力学的特性および断熱特性に及ぼす影響について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた炭素繊維および編機の改良費に関しては、研究協力者のご厚意により提供していただいた。次年度は、試験片作製に必要なダイヤモンドカッターやオーブン、および当初予定していた海外での学会発表の費用に充てたいと考えている。
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Research Products
(2 results)