2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23760668
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井手 拓哉 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40507183)
|
Keywords | 金属材料学 / ポーラス金属 / ロータス金属 / 熱分解 |
Research Abstract |
HV自動車のインバーター素子を半分程度まで小型化するためには、既存のヒートシンクの数倍すぐれた冷却能を有するヒートシンクの開発が必要である。このような次世代ヒートシンクの最有力候補として円柱状の気孔が一方向に配列したロータス型ポーラス金属(以降ロータス金属と表記)が挙げられる。しかしながら、ロータス金属を作製するためには高圧の水素雰囲気下で金属を溶解必要があるため実用化が困難である。そこで、本研究課題ではロータス金属ヒートシンクの実用化に向けて、安全かつ安価なロータス金属の作製法を確立する。具体的にはガス化合物熱分解法を用いてガス化合物の添加量,添加間隔および溶融金属の保持量を変化させてロータス銅を作製した.さらに作製時に水素センサを用いて溶融金属中の水素濃度をin-situで測定し、その制御方法を検討した。 溶融銅の保持量およびガス化合物の添加間隔を減少させた際に均一な気孔形態を有するロータス銅が作製できた.また,ガス化合物の添加量の影響については,ガス化合物の添加量を増加させると同様に均一な気孔形態を有するロータス銅が作製できた.それらのいずれの条件についても水素センサで溶融金属の水素濃度が高く保たれるのが確認された.しかしながら、大量のTiH2の添加および不十分な溶融金属の保持量においては、Tiの濃化のために連続的な一方向凝固が困難であった。 ガス化合物の熱分解に伴う水素濃度の変化については,水素センサを用いたin-situの測定により理解することができた.また,その添加条件に伴う水素濃度の変化については,ガス化合物の熱分析の結果と小澤法を用いたガス化合物の熱分解反応の予測により理解,最適化することができた。
|
Research Products
(13 results)