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2011 Fiscal Year Research-status Report

反応性プラズマプロセスにおけるラジカル・イオンの相互表面反応過程の解明

Research Project

Project/Area Number 23760694
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

竹田 圭吾  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00377863)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords反応性プラズマ / 原子状ラジカル / 表面損失確率
Research Abstract

反応性プラズマによるプロセス反応は、活性種であるラジカルやイオンの相互反応により進行するため、それらを詳細に明らかにすることが極めて重要である。しかし、プラズマ内部のラジカル密度およびその分布すら明らかになっていないのが現状である。本研究では、平行平板タイプの二周波励起容量結合型プラズマ内で生成される原子状ジカルに着目し、上部電極と下部電極間のそれらラジカルの空間的な絶対密度、並進温度分布を波長可変真空紫外レーザ吸収分光法により定量的に評価する。そして、得られたデータから下部電極表面に設置された各種部材表面での原子状ラジカルの表面損失確率を分析することを最終的な実験目的としている。平成23年度においては、平行平板型二周波励起容量結合型プラズマ内における原子状ラジカルの空間分布密度及び並進温度計測システムの構築を行った。まずは水素ラジカルの計測を行うため、2台の色素レーザシステムとKrガスセルを用いた2光子共鳴4光波混合過程により、水素ラジカルの吸収ラインである121.6nm辺りの真空紫外レーザ光を発振させ、実際に電極間方向の空間分布の計測を行った。プラズマ生成条件として放電ガスにはH2ガスを用いて、プラズマ生成用上部電極にはRF(13.56Hz)電力を60W印加し、サンプル設置用下部電極には2MHzのバイアス電力を40W印加した。また、この時の上下電極間隔は50mmである。この条件下において計測を実施した結果、水素ラジカルの絶対密度の空間分布の明らかにすることにに成功し、その密度は平均約4×10の11乗程度の密度であることが判明した。また、上下電極に印加する電力の依存性や、電極間隔の変化による影響による影響に関しても実験を実施した。今後は、更に計測精度を向上させ、空間分布をより詳細に計測し、基板表面に入射するラジカルの表面損失確率のイオンエネルギー依存性を評価する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成23年度においては、ラジカルの空間分布計測のためのプラズマチャンバーを含むシステム全体の構築が大きな目的の一つであった。これに関しては、水素ラジカルの空間分布を実際に計測することに成功し、達成することができたと考えている。したがって、これまでの実験の進捗に関しては概ね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

平成23年度に構築したシステムを用いた純水素ガスプラズマ内の水素ラジカルの分布計測を継続して行うとともに、空間分布の高精度化を目指してシステムの最適化を進める。また、純酸素、純窒素ガスプラズマにおいてもそれぞれのプラズマ内部に存在する酸素、窒素ラジカルの空間分布計測を実施する。そして、下部電極上にSi、SiO2、Al、Cu基板を設置した状態でのz軸方向のそれぞれの原子状ラジカルの空間密度分布を計測し、それぞれ材料基板表面上での表面損失確率を評価する。また、下部電極接続されているRFバイアス電力のパワーを調整し、表面損失確率のイオン照射エネルギー依存性を評価することで、プラズマ内部に存在する荷電粒子であるイオンとの相互反応を分析する。そしてさらに上記を達成することが出来た際には、原子状ラジカルの化学反応に影響を与えると考えられる基板温度をパラメーターとしたラジカル表面損失確率も実施する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度においては、平成23年度に構築したシステムを用いて様々な条件での原子状ラジカルの空間分布および表面損失確率に関するデータを取得するための、実験を行う予定であり、そのためのレーザ分光用光学部品、基板材料、ガス材料、電子部品などの消耗品の購入を予定している。また、得られた成果を学会で発表するための旅費などを計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Surface Loss Probability of Hydrogen Radical on Silicon Thin Film in SiH4/H2 Plasma CVD2012

    • Author(s)
      K. Takeda, Y. Abe, H. Kondo, K. Ishikawa, M. Sekine, M. Hori
    • Organizer
      The 8th EU-Japan Joint Symposium on Plasma Processing "Atomic and Molecular Database for Plasmas and Surfaces"
    • Place of Presentation
      東大寺総合文化センター(奈良)
    • Year and Date
      2012年1月17日
  • [Presentation] Surface reaction of hydrogen radical on plasma enhanced chemical vapour deposition of silicon thins films2011

    • Author(s)
      Y. Abe, K. Takeda, M. Hori, K. Ishikawa, H. Kondo, M. Sekine
    • Organizer
      The XXX International Conference on Phenomena in Ionized Gases
    • Place of Presentation
      Queen's University Belfast (UK)
    • Year and Date
      2011年8月29日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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