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2012 Fiscal Year Research-status Report

ダイレクトアンモニア燃料電池用多層モノレイヤー型高活性アンモニア酸化触媒の開発

Research Project

Project/Area Number 23760704
Research InstitutionTokyo National College of Technology

Principal Investigator

城石 英伸  東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30413751)

Keywords燃料電池 / 触媒・化学プロセス / 新エネルギー
Research Abstract

本研究では,ダイレクトアンモニア燃料電池用多層モノレイヤー型高活性アンモニア酸化触媒の開発を目指しており,本年度は,まず,Irコアの微細化を目指した。試行錯誤の結果,塩化イリジウム水溶液を pH 6.4 で安定させた後,10 min ポリオール法による還元を行うことで,高分散性で 1-3 nm 程度のイリジウム微粒子担持多層カーボンナノチューブ触媒が合成することができた。
従来のCu-UPD法では,微量のコアシェル触媒しか合成することができなかったが,新たに改良型 Cu-UPD 法を採用して,Pdコア-Ptシェル触媒,Irコア-Ptシェル触媒を調製することに成功した。改良型UPD法とはCuメッシュにコア金属担持多層カーボンナノチューブ触媒分散水溶液を浸漬することによって,Cuをコア金属上に析出させ,シェル金属溶液を添加することによってコアシェル触媒を調製する方法である。この方法では,まとまった量のコアシェル触媒を合成できたが,シェルが複数層にわたることが示唆され,今後,更なる合成条件の最適化が必要である。
また,触媒上へのアンモニアの吸着挙動を研究し,Temkin型吸着等温式が最もよく吸着挙動を表せることが明らかになった。
さらに,昨年度調製した触媒も含め,アンモニアの電気化学的酸化における素反応について,微分方程式を立式し,Runge-Kutta法と,Gauss-Newton法を組み合わせることによって,電流値の経時変化から速度論的パラメータを算出し,それぞれの触媒について比較を行った。速度定数評価では,Pt シェルは,Ir シェルに比べ,吸着速度定数は高く,酸化速度定数が低く,脱離速度が高い傾向が得られた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

計画にあったコアシェル触媒の評価をするためには,ある程度の量の触媒をつくる必要があり,電極上でCu-UPDをして,貴金属を置換する方法では,なかなかまとまった量ができなかった。そこで,改良Cu-UPD法という方法を採用して,コアシェル触媒を作成することにしたが,最適な条件を探すのにだいぶ時間を費やしてしまったため,やや進捗が遅れている。しかしながら,改良UPD法の条件にもめどがつき,Irコア-Ptシェル触媒,Pdコア-Ptシェル触媒の合成に成功し,アンモニア酸化能を評価するところまで研究を進めることかできた。しかしながら,シェルが複数層にわたっていることが示唆されており,更なる調製法の改良が必要である。

Strategy for Future Research Activity

改良UPD法の条件最適化がある程度進行し,コアシェル触媒の大量合成にめどが立ったため,多層(モノレイヤー)シェル-コア触媒担持カーボンナノチューブ触媒を合成し,XPS等により電子物性を評価するとともに,電気化学的アンモニア酸化能の評価を行っていきたい。また,今年度後回しにしたRhコア触媒の合成を行い,種々のシェル金属を被覆したコアシェル触媒を作製し,電気化学的アンモニア酸化能を評価していきたいと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は,上述のように,Rhコア触媒系のアンモニア酸化能の研究を行う。Rhの金属塩は非常に高価であるため,予算の100%を消耗品・試薬として使用予定である。まず,Rhコア触媒を調製するため,Rh金属塩の購入に充てる。次に,シェル層を調製するために,貴金属塩化物(場合によっては硝酸塩や硫酸塩等)や,硫酸,過塩素酸等の購入に充てる。また脱気用の窒素ガス,貴金属成分分析用のICP測定用のArガスおよび高純度酸の購入にも充てる。また,合成に必要な試薬(還元剤,溶媒など)やガラス器具の購入に充てる。作製した触媒の電気化学的触媒活性を測定するための回転リングディスク測定法用消耗品(回転リングディスク電極やAgブラシ),測定用のガラス器具などにも充てる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 工藤瑛士,森田聖太郎,城石英伸,米川穣,長井圭治2013

    • Author(s)
      コアシェル型貴金属微粒子担持多層カーボンナノチューブによるアンモニアの電気的酸化(2)
    • Organizer
      電気化学会第80回大会
    • Place of Presentation
      仙台
    • Year and Date
      20130329-20130329
  • [Presentation] 森田聖太郎,城石英伸,米川稔,長井圭治2012

    • Author(s)
      コアシェル型金属微粒子担持MWCNTによるアンモニアの電気化学的酸化
    • Organizer
      第5回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー
    • Place of Presentation
      軽井沢
    • Year and Date
      20121023-20121023
  • [Presentation] Electrochemical Oxidation of Ammonia by Multi-Walled Carbon Nanotubes-Supported Pt-Core/Ir-Shell and Pt-Core/Pd-Shell Nanoparticles2012

    • Author(s)
      S. Morita, S. Azuma, H. Shiroishi, M. Yonekawa, and K. Nagai
    • Organizer
      Prime
    • Place of Presentation
      ハワイ
    • Year and Date
      20121008-20121008

URL: 

Published: 2014-07-24  

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