2013 Fiscal Year Annual Research Report
3次元培養組織評価に向けた電気化学チップデバイスの開発
Project/Area Number |
23760745
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊野 浩介 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (00509739)
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Keywords | 電気化学分析 / マイクロ・ナノシステム / バイオMEMS / 微小電極アレイ / 細胞解析 / 電気化学イメージング |
Research Abstract |
最終年度は、初年度と次年度に開発した電気化学チップデバイスを用いて細胞の機能解析を行った。具体的には、胚性幹細胞の分化評価を行った。分化過程に応じて胚性幹細胞の酵素活性が変化することが知られているが、電気化学的にこの酵素活性を計測して、細胞分化評価を実現した。また、細胞が持つmRNAをPCRを用いて計測し、その遺伝子量と電気化学シグナルを比較することで、細胞分化と遺伝子量の関係性を調査した。この研究成果はElectrochemistry誌に掲載され、平成26年度電気化学会論文賞を受賞した。 この他に、デバイス・システムの高機能化を行い、高解像度の電気化学イメージングを可能にした。この研究ではデバイスの構造を検討しており、新しい電極デバイスの形状を考案した。したがって、デバイス作製に関する新しい技術に関しても提案できたと思われる。また、新しい測定法に関して検討を行い、初年度と次年度と開発して測定システムとは異なる新規測定システムを提案した。この研究成果はAnalytical Chemistry誌に掲載が決定している。 これらに加え、液滴アレイの電気化学的評価法を確立した。これにより、液滴を1つの培養器として見したい新規の3次元培養組織評価法が期待できる。この研究成果はLab on a Chip誌に掲載された。また、溶存酸素計測による細胞の呼吸評価システムを考案しており、現在、実験データの追試、論文作成の準備を行っている最中である。
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Research Products
(13 results)