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2012 Fiscal Year Annual Research Report

膜透過性ナノ集合体を利用した次世代型経粘膜ワクチンの開発

Research Project

Project/Area Number 23760754
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

通阪 栄一  山口大学, 理工学研究科, 准教授 (40363543)

Keywords粘膜ワクチン / エマルション / 界面活性剤 / ナノ粒子
Research Abstract

本研究では,細胞膜との親和性の高い脂溶性ナノ集合体を粘膜関連リンパ組織内の樹状細胞へ効率的に輸送し,そして粘膜免疫の誘導を促進するS/O/Wエマルションキャリアの開発を目指した。免疫組織は,粘膜面深部に存在するため,粘膜面へのキャリアのデリバリーが必要である。そのため,粘膜付着性を有するキトサンをS/O/Wエマルション表面にコーティングし,安定な抗原微粒子キャリアを調製した。この粒子をマウスの鼻腔へ投与し,免疫誘導能力を評価したところ,免疫促進剤として利用されるフロイントアジュバントと同等の免疫誘導能力を示した。粘膜付着性エマルションを利用し,粘膜面へ抗原キャリアを集積することで免疫誘導が大きく改善されたことから,免疫組織への抗原導入口となるM細胞へ選択的デリバリーを行うことでより効率的な免疫誘導が可能となると予想された。
経粘膜での抗原投与により,免疫誘導の発現が確認されたことから,続いて,細胞へ抗原導入するためのエマルションの最適化を目指した。そのために抗原導入メカニズムについて検討した。抗原提示細胞(マクロファージ)へのS/O/Wエマルションの取り込み,そしてエマルションからの抗原の放出を共焦点レーザー顕微鏡による直接観察で評価した。エマルションの油相を色素で染色し,細胞へ添加したところ,油滴は瞬時にエンドサイトーシスにより細胞へ取り込まれていることが確認された。また,エマルション中の抗原は,細胞質への移行も観察されたことから,エンドソーム内において油相の分解,そして内封した抗原の分解が進行していることが予想された。この抗原の導入には,エマルションの表面電位,粒子径が大きく関与していることが確認された。ただし,エマルション表面に付着している化合物が細胞傷害性に大きく影響するため, その選択が重要となる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 油水界面での細胞培養とタンパク質導入の検討2012

    • Author(s)
      野中友美,通阪栄一
    • Organizer
      化学工学会中四国支部大会
    • Place of Presentation
      サンポートホール高松(高松)
    • Year and Date
      20121207-20121207
  • [Presentation] エマルション油水界面を利用した機能性微粒子の開発2012

    • Author(s)
      通阪栄一
    • Organizer
      環境資源工学科会129回例会
    • Place of Presentation
      山口大学(山口)
    • Year and Date
      20121115-20121115
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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