2013 Fiscal Year Annual Research Report
空気膜と弾性梁からなるハイブリッド展開構造物の概念検討と基本特性の把握
Project/Area Number |
23760765
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荻 芳郎 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (00512005)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 展開構造物 / 空気膜 / インフレータブル構造 / 機械要素 / 建築構造 / 弾性梁 / 再現性 |
Research Abstract |
インフレータブル膜面構造の大変位展開挙動の再現性を向上させるために,大変形可能な弾性梁を組み込んだ構造物を提案している.具体的な構造様式として,円筒空気膜,弾性梁(ロンジロン),ラジアルスペーサ,伸展制御装置からなる伸展マスト構造,インフレータブルコイラブルマスト(Inflatable Coilable Mast)を考案した.本研究実施以前において,簡単な原理模型で提案構造物の展開収納ができる見通しは得ていた.本研究では,インフレータブルコイラブルマストの基本特性を把握するために以下の調査を行った. 本研究ではまず,ラジアルスペーサの有無と間隔,およびロンジロン展開後のマスト伸展方向に対する傾斜角をパラメータとする長尺マスト模型を複数製作し,展開収納試行実験を行った.その結果,展開収納可否やマスト展開後の剛性に影響を与える要因を特定することができた. 続いて本研究では,川口等が提案した膜構造大変位解析手法を発展させ,弾性梁の大変形挙動も同時に扱える数値解析技術を構築した.円筒膜を対象とした変位制御による収納・展開挙動の数値解析を行い,弾性梁を付与する方が収納展開時の形状再現性が良くなるという,提案構造物の利点を確認することができた. 研究実施最終年度では,構築した数値解析技術を用いてパラメータスタディを行った.その結果,展開収納可否に大きく影響を与えるロンジロン数やラジアルスペーサ間隔などの幾何学的パラメータの影響を明らかにした.また,展開経路における弾性エネルギーを追跡することにより,展開構造物としての利点となる展開過程の局在化が実現可能であることを明らかにした.
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Research Products
(1 results)