2011 Fiscal Year Research-status Report
グロー放電プラズマと衝撃波の干渉へのバロクリニック効果の影響の実験的解明
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23760772
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
松田 淳 名城大学, 理工学部, 准教授 (80415900)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 衝撃波 / 放電プラズマ / 非定常流体力学 / 圧縮性流体力学 / 超音速流 / 干渉流れ場 / 衝撃波管 / 直流放電 |
Research Abstract |
本研究は、放電プラズマと衝撃波との干渉現象について「流体力学的効果」の観点から現象理解を行い、干渉により生成される流体場に対する放電プラズマ特性の依存性に関する知見及び干渉の結果生じる渦流れ場を理解するために行うものである。 本年度は、研究の第一段階として、放電プラズマの生成法の確立を主題として研究遂行を行った。具体的には、直流グロー放電プラズマ生成のための直流電源の設計製作と放電実験を主に行った。放電電源は、トランス、コンデンサー、ダイオード等の素子を元に、自作した。その仕様は、AC100V電源から、昇圧、整流、平滑を行い、最大出力2kVのものである。電源製作完了後は、昇圧機能、整流機能、平滑機能について性能試験を段階的に行い、各機能が設計通り動作していることを確認した。性能試験は主にオシロスコープと高電圧プローブによる電圧波形の波形計測により行なった。性能試験後、真空チャンバー内に設置した電極への通電実験を行い、雰囲気圧0.3kPa(試験気体:空気)での放電プラズマの生成実験に成功した。そのときの放電プラズマの電流電圧特性の計測の代表的な結果は、電圧402V、電流0.073Aであり、ほぼグロー放電状態と考えられる。本試験において、真空チャンバー内に設置する電極周りの絶縁材の耐熱特性も重要であるという知見も得られており、今後の実験においてはこの点を改善した絶縁材を準備中である。 本年度の最も特筆するべき成果として、自作電源により、低コストで放電プラズマの生成法が確立でき、本研究の最重要部分である「プラズマ生成法確立」が達成できた点が挙げられる。 現在は、更なる研究遂行に向けて、プラズマ特性計測によるプラズマ状態同定及び、衝撃波との同期実験に向けて実験準備を進めている状況である。更に、実験結果考察に向け、非定常圧縮流体場シミュレーションコードの開発も並行して進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付金額内定後、交付金の分割支払いの通知を受けて、一時的に購入計画の見直しを強いられたため。これに伴い、年間の研究計画について計画の修正を行い、一部計画(プラズマ特性特性)について、その遂行時期を次年度へ後ろ倒しとしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度交付金の一部が次年度使用予定となっているのは、交付金の分割支払い連絡を受けて、研究計画の一部(生成した放電プラズマの特性計測)を後ろ倒しにしたためである。次年度の研究計画は以下の通りとなる。1.プラズマ特性の計測、2.衝撃波とプラズマの干渉実験、3.非定常シミュレーションを取り入れた実験結果の考察:各項目の詳細は以下の通りである。1.生成された直流放電プラズマのプラズマ特性(電子温度、電子密度)計測を行う予定である。計測方法としては、プローブ法及び分光法(発光分光)を用いる。プローブ法については、現段階ではシングルプローブ法を考えている。しかし、他の文献調査等から、本実験での放電電極の電位においては、ダブルプローブ法の方が計測に向いている可能性があり、ダブルプローブでの計測についても準備を進めている所である。2.1.が完了次第、干渉実験に取り組む予定である。衝撃波発生装置のインフラとしての無隔膜衝撃波管は既に整備されており、すぐに実験に取り組むことが可能な状況になっている。3.実験結果の考察に際しては、シミュレーションの併用が不可欠と考えられる。現在、非定常圧縮流体場シミュレーションコードを独自に開発中である。開発されたコードと実験結果を有機的に組み合わせることで、実験のみでは計測困難なデータ(例えば2次元場中の渦度)抽出による現象考察を進めて行く予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費使用計画は以下の通りである。1.の部分については、主に初年度交付金の残金を充当予定である。物品購入関連としては、1.プラズマ計測では、静電探針計測用に絶縁プローブ、抵抗、端子等の回路素子、分光計測用に、集光用レンズ、光ファイバー、その他光学部品(スペーサー、ホルダー等)を購入予定である。2.干渉実験については、可視化計測に向けて、可視化光学系用、レンズ、絞り等を購入予定である。3.非定常シミュレーションには、計算用コンパイラー(Fortran)、結果可視化用ソフト(TecPlot)等を購入予定である。また、旅費としては、学会、研究会等参加旅費の使用を予定している。
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Research Products
(5 results)