2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23770027
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
及川 真平 茨城大学, 理学部, 助教 (90400308)
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Keywords | 葉寿命 / 窒素 / 最適モデル / 光合成 |
Research Abstract |
植物の栄養・繁殖成長、そして葉以外の器官の呼吸による炭素消失と葉の枯死タイミングの関係を明らかにすることを目的として研究を進めた。1) 窒素固定をする通常のダイズ品種と窒素固定しない同質遺伝系統を用いて、葉面積生産が群落内部の光環境、繁殖器官の窒素要求、窒素同化の影響を受け、それらの程度は生育時期によって異なることを明らかにした。論文は国際誌Plant and Soilに受理された (Oikawa, Okada and Hikosaka 2013)。2) 北関東地方を中心とした温帯の落葉性広葉樹林において、様々な種の葉寿命と老化中の窒素回収(リサイクル)について野外調査を行った。老化する葉からの窒素回収率は種によって異なっており、葉寿命との相関は見られなかった。葉寿命、窒素回収率ともに、機能型間(窒素固定種 vs 非窒素固定種など)の一貫した違いは見られなかった。3) 葉寿命研究に関する総説を執筆し、これまでの成果と今後の課題について整理した。総説は日本生態学会誌に発表した(及川・長田 2013, 及川ほか 2013, 長田ほか 2013a, b)。4) 解放系二酸化炭素暴露実験(農業環境技術研究所)に参加(2010年より継続)し、イネの葉群動態への窒素施肥と大気CO2濃度の上昇の影響を調査した。この成果は日本生態学会(2014年3月, 広島市)で発表した。論文を執筆中である。5) 大気中二酸化炭素濃度の増加がイネの葉鞘と稈の力学的特性に与える影響についての論文が受理された (Zhu, Chen, Sakai, Oikawa他4名 2013)。
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Research Products
(3 results)