2011 Fiscal Year Research-status Report
単一ペプチドニューロンにおける興奮~開口放出過程のリアルタイムイメージング
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23770072
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 秀樹 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (90396804)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 神経生物 / ペプチド / 神経修飾 |
Research Abstract |
ペプチドニューロンが多様な環境変化に応じて柔軟に個体活動を調節するアルゴリズムの全貌を解明する一環として、単一ペプチドニューロンの入出力関係(どのような電気活動に応じてペプチドを放出することができるのか)を明らかにすることを最終目標として、申請者が確立した魚類終神経GnRHペプチドニューロン培養系と同ニューロンへの単一細胞electroporationによる各種蛍光遺伝子・蛍光分子導入法を活用し、単一ペプチドニューロンとそのニューロン集団が示すペプチド分泌の動態を解析している。 本年度は、分泌小胞の細胞体から軸索・樹状突起への移動の様子についてタイムラプスイメージングを行い、継続的に分泌小胞移動をイメージング可能な取得条件を検討し、一部解析可能なデータを得た。また実際に終神経GnRHペプチドニューロンが示す発火パターンによって膜電位を厳密にコントロール可能なaction potential clamp法の適応を試み、同方法によって終神経GnRHニューロンにおいて開口放出を誘起するのに必要な細胞内Ca2+濃度上昇を誘起しやすい発火活動パターンを明らかにした。 さらに個々の同定したペプチドニューロンに異なる種類の荷電分子を迅速に導入可能な単一細胞electroporation法の特徴を活かして、終神経GnRHペプチドニューロンが形成する細胞塊内での個々のニューロン間連絡を、隣接するニューロンへの異なる蛍光色素導入と共焦点顕微鏡像の三次元立体解析によって調べ、ペプチドニューロンにおける同期したペプチド放出に寄与する傍分泌調節の元となると考えられる形態構造を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
単一細胞electroporationによる蛍光遺伝子導入の成功率がある時期を境に落ち込み10%程度となっており、その原因究明に時間がかかっていることと、研究者の研究機関異動に伴い実験システム自体の再構築を行わなくてはならなくなったため、進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度後半に研究代表者が所属機関を異動することが決定し、次年度は新たに独立して研究グループを運営することになったため、ペプチドニューロンの培養、電気活動記録、イメージング実験セット全てを新たに最初から構築する必要がある。 そのため実験セットが再構築され次第、前年度action potential clamp法によって検討した発火パターンで終神経GnRHニューロン細胞体に膜電位変化を誘起し、それに伴う分泌小胞移動、開口放出変化をイメージングにより解析する予定である。そのため実験装置再構築に伴う遅れの分、解析内容を厳選して実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
推進方策で述べたように、研究代表者が所属機関を異動し、新たに独立して研究グループを運営することになったため、ペプチドニューロンの培養・電気活動記録・イメージング実験に必要な実験セットを新たに最初から構築する必要がある。 研究者がこれまで受けてきた研究助成と赴任先既存の設備により、細胞培養、電気生理、および最小限レベルのイメージングに必要な装置は使用することが出来るが、蛍光イメージングのための励起光源などが不足しており、本年度はそれらの不足する設備の購入に研究費を充てる予定である。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] Analysis of the molecular and neural mechanism of female sexual preference that depends on visual information in small fish medaka2011
Author(s)
Okuyama T., Abe, H., Suehiro, Y., Imada, H., Shimada, A., Kawasaki, T., Yuba, S., Taniguchi, Y., Kamei, Y., Tanaka, M., Naruse, N., Takeda, H., Oka, Y., Kubo, T., Takeuchi, H.
Organizer
第17回小型魚類研究会
Place of Presentation
静岡県三島市
Year and Date
2011.9.8
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[Presentation] 小型魚類を用いた視覚情報依存的な配偶者選択行動の分子・神経基盤解析2011
Author(s)
奥山輝大, 阿部秀樹, 末廣勇司, 今田はるか, 島田敦子, 川崎隆史, 弓場俊輔, 谷口善仁, 亀井保博, 田中実, 成瀬清, 武田洋幸, 岡良隆, 久保健雄, 竹内秀明
Organizer
第34回 日本分子生物学会年会
Place of Presentation
神奈川県横浜市
Year and Date
2011.12.15
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[Presentation] Analysis of the molecular and neural mechanism of female mating acceptance depending on visual information in small fish medaka2011
Author(s)
Teruhiro Okuyama, Yuji Suehiro, Haruka Imada, Atsuko Shimada, Hideki Abe, Minoru Tanaka, Kiyoshi Naruse, Hiroyuki Takeda, Yoshitaka Oka, Takeo Kubo, Hideaki Takeuchi
Organizer
1st medaka strategic meeting
Place of Presentation
愛知県岡崎市
Year and Date
2011.11.23
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[Presentation] Analysis of the molecular and neural mechanism of female mating acceptance depending on visual information in small fish medaka2011
Author(s)
Okuyama, T., Suehiro, Y., Imada, H., Shimada, A., Abe, H., Tanaka, M., Naruse, K., Takeda, H., Oka, Y., Kubo, Y. and Takeuchi, H.
Organizer
41st Annual Meeting, Society for Neuroscience
Place of Presentation
Washington DC, USA
Year and Date
2011.11.14
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[Presentation] Functional role of GnRH receptors for neuromodulation in the goldfish olfactory bulb2011
Author(s)
Kawai, T., Kanda, S., Akazome, Y., Abe, H., and Oka, Y.
Organizer
41st Annual Meeting, Society for Neuroscience
Place of Presentation
Washington DC, USA
Year and Date
2011.11.12
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[Presentation] Analysis of regulatory mechanisms of gonadotropin secretion using transgenic medaka (Oryzias latipes)2011
Author(s)
Karigo, T., Aikawa, M., Kanda, S., Abe H., Akazome,Y. Okubo, K., and Oka, Y.
Organizer
41st Annual Meeting, Society for Neuroscience
Place of Presentation
Washington DC, USA
Year and Date
2011.11.12