2012 Fiscal Year Annual Research Report
ドメイン欠損型HLA-G6アイソフォームと免疫制御受容体LILR群の分子認識
Project/Area Number |
23770102
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
黒木 喜美子 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90553313)
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Keywords | HLA-G6 / LILR / X線結晶構造解析 / 相互作用解析 / 電子顕微鏡 / NMR |
Research Abstract |
本申請では、ドメイン欠損型HLA-Gの中でも、特に機能的に重要な事が明らかなHLA-G6について、認識する免疫制御受容体分子LILRB2との相互作用解析・立体構造解析を行い、その分子基盤を明らかにすることを目指す。 今年度は、昨年度に引き続き安定なHLA-G6蛋白質を調製し、電子顕微鏡による立体構造解析を行った。HLA-G6の5000強個の電子顕微鏡像を30クラスに分類することを3回繰り返す作業を行っている。さらに像を選別、解析することによって、HLA-G6の全体像を明らかにすることを目指す。電子顕微鏡解析によりドメイン配向などが明らかになれば、既に結晶構造の明らかになっている通常型HLA-G1の精密な構造を当てはめることによって、受容体結合部位の予想も可能であると考えている。 HLA-G6受容体であるLILRB2との相互作用部位の同定に向けてはNMR解析およびX線結晶構造解析を同時に進めている。NMR解析では、LILRB2の主鎖ピークアライメントに向けて溶液条件の検討を行ってきたが、リガンドであるHLA-G6を加えることにより、タンパク質が凝集する傾向もみられ、さらなる条件検討が必要であると考えられる。 X線結晶構造解析については、HLA-G6単独での結晶化が困難であったため、受容体LILRB2と混合することによって複合体を形成させ、構造が安定化することを狙って結晶化スクリーニングを仕掛けている。今のところ、LILRB2単独の結晶であるか、良い反射を得られない結晶であるかのどちらかであり、今後さらなる条件検討を行う。
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[Journal Article] The long-term immunosuppressive effects of disulfide-linked HLA-G dimer in mice with collagen-induced arthritis.2013
Author(s)
Kuroki K, Hirose K, Okabe Y, Fukunaga Y, Takahashi A, Shiroishi M, Kajikawa M, Tabata S, Nakamura S, Takai T, Koyanagi S, Ohdo S, Maenaka K.
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Journal Title
Hum Immunol.
Volume: 74(4)
Pages: 433-8
DOI
Peer Reviewed