2012 Fiscal Year Annual Research Report
エンドソーム・リソソーム系オルガネラ膜融合マシナリーの試験管内完全再構成
Project/Area Number |
23770117
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三間 穣治 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (30335301)
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Keywords | 蛋白質 / 脂質 |
Research Abstract |
細胞内オルガネラ膜融合は、複雑な細胞内膜系を持つ真核細胞において、必須かつ根源的な生体反応であり、エンドサイトーシス、シナプス神経伝達、オートファジーなどの重要な生命現象にも深く関わっている。しかしながら、従来の主力である遺伝学・細胞生物学・生化学的手法だけでは、多様な膜タンパク質群と脂質群が織りなす、この「オルガネラ膜融合マシナリー」を分子レベルで解き明かすことは、非常に困難であるのが現状であった。 そこで、我々は、全て精製した膜タンパク質群と人工脂質二重膜リポソームから構築する、化学的に純粋な実験系である「試験管内“完全”再構成系」を手法の中心に据える。そして、出芽酵母エンドソーム・リソソーム系をモデルの中心とし、「時空間的に厳密に制御されたオルガネラ膜融合」を分子レベルで捉え、その動作原理の更なる理解を目指す。 まず、酵母エンドソーム・液胞系をモデルに、「オルガネラ膜融合の試験管内完全再構成系」を実験材料・手法の基盤とし研究を行った。オルガネラ膜融合の細胞内コンパートメント特異性に対するSNAREタンパク質の寄与について、タンパク質-タンパク質間相互作用解析および再構成プロテオリポソーム膜融合アッセイを駆使して、多くの新しい知見を得た。R-SNAREサブファミリーではなく、Qabc-SNARE複合体の適切な組合せがオルガネラ膜融合の特異性決定に重要であることを新たに見出し、この成果は原著論文として発表した(Izawa, Onoue, Furukawa, Mima, 2012, J Biol Chem)。さらには、小胞体ERおよびゴルジ体に局在するSNAREタンパク質群も研究対象に加えて、再構成プロテオリポソーム系を駆使した網羅的解析に発展させ、SNARE・SMファミリータンパク質・テザリング複合体が協調的に働く新たな分子機構を発見した。
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Research Products
(2 results)