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2011 Fiscal Year Research-status Report

植物の表皮における細胞極性の制御機構の研究

Research Project

Project/Area Number 23770147
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

田中 博和  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10589922)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords植物 / 細胞・組織 / 発生・分化
Research Abstract

近年、高等植物の発生や成長にとって種々の機能性蛋白質の非対称局在が重要であることが明らかになりつつある。それらの蛋白質を細胞の内外の異なる位置に配置するためには、位置情報、蛋白質の選別、輸送または繋留などのメカニズムが必要であると想像される。植物ホルモン・オーキシンの排出に関わる PIN 蛋白質は細胞膜の頂端側や基部側のどちらかに偏って局在する傾向があり、その非対称局在にはエンドサイトーシスとリサイクリングが関与する。近年の研究により、PIN 蛋白質の局在制御に関わる因子の実体は徐々に明らかになりつつある。一方、細胞の外側や内側に偏って局在するトランスポーターも同定されて来ている。クチクラの形成に関わる PEL1 や ACR4 などの蛋白質は細胞膜上で外側の面や内側の面に偏って局在していることから、PIN 蛋白質の非対称性とは異なるメカニズムで非対称局在が制御されていると考えられる。しかし、これらの蛋白質の非対称局在に関わる位置情報や輸送因子は特定されていない。本研究ではこれらの蛋白質の局在制御に関わるメカニズムに関する知見を得ることを目標とする。本年度は PEL1-GFP 融合蛋白質を発現するシロイヌナズナ個体において、GFP シグナルが非対称に局在することを確認した。さらに、PEL1-GFP 系統の種子をエチルメタンスルホン酸により変異原処理し、PEL1 の局在に異常を示す変異体を探索するための準備を進めた。遺伝学的解析を補完するアプローチとして、変異体スクリーニングの準備と平行してクチクラ形成に阻害的効果を示す薬剤のスクリーニングを進めた。PEL1 に対する抗体を作成し、一部の組織では非対称局在が観察されるという予備的な知見を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画していた変異体スクリーニングの準備と抗体作成の一部を達成できた。

Strategy for Future Research Activity

変異体スクリーニングの準備が整ったため、今後は PEL1-GFP の局在に異常を示す変異体の探索を進める。また、これまでに収集した膜輸送関連変異体や、表皮の分化不全変異体等における PEL1 蛋白質の局在を解析するために、PEL1 抗体を用いた局在解析を試みる。興味深い変異体が同定できた場合には、 PEL1-GFP を導入し、動態解析の準備を進める。また、PEL1 の局在やクチクラ形成に影響を与える化合物の解析を進める。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

免疫染色用の試薬や抗体、阻害剤探索のための化合物、植物育成用の消耗品などを購入する。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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