2011 Fiscal Year Research-status Report
1分子計測・操作によるイオンチャネルの開閉機構の解明
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23770190
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平野 美奈子 独立行政法人理化学研究所, 細胞動態計測研究グループ, 研究員 (80585167)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | イオンチャネル / 1分子計測 / イメージング |
Research Abstract |
未だ明らかにされていないイオンチャネルの分子実体を理解するため、機能しているチャネルの構造状態を1分子レベルで計測し、その構造機能相関を明らかにすることを目的とする。そのため、チャネル開閉時の構造変化と機能変化を1分子レベルで同時に捉える装置を開発・改良すること、単一チャネルの操作・電流計測・光学的計測を組み合わせた装置を開発することを目指す。これらの装置を用いて、特にカリウムチャネルの一つであるKcsAチャネルの開閉機構を明らかにすることを目的とする。本年度は、構造変化と機能変化を1分子レベルで同時に捉える装置(光学的・電気的同時計測装置)の改良を行った。まず、以前開発した効率的にチャネル電流を測定する方法を改良し、直径100nm以下に尖らせたガラス棒の先にHisタグを介してカリウムチャネルの一つであるKcsAチャネルを固定し、チャネルを直接脂質二重層膜に組み込むことに成功した。この方法では、ほぼ100%の確率でチャネルを膜に再構成することができる上、ガラス棒を膜に接触させて数分以内でチャネル電流を測定することができた。そして、この方法を従来の同時計測装置に組み込み、全反射顕微鏡で蛍光1分子が観察できるエバネッセント場の範囲でイオンチャネルを脂質二重層膜に再構成し、電流を測定することができた。よって、この改良した装置を使えば、チャネルの電流計測と光学的計測を同時に効率よく測定できるはずである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新しい効率的なチャネル電流測定法を、従来の光学的・電気的同時計測装置に組み込み、改良することができた。しかしながら、この装置を使って、イオンチャネルの電流測定と光学的測定を同時に行うところまでは達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は昨年度改良した電気的・光学的同時計測装置を用いて、蛍光標識したKcsAチャネルと薬剤が相互作用する様子や、KcsAチャネルの細胞内ドメインの構造変化を1分子、実時間でチャネル活性計測と同時に記録する予定である。また、改良した装置では、以前AFM探針にチャネルを固定して1分子のチャネルの動きを操作することができたように、チャネルを操作することができるはずである。そこで、KcsAチャネルの構造状態を操作して、ある構造状態での活性を測定することを予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は主に蛍光標識したイオンチャネルの作製のため、生化学試薬、遺伝子工学試薬を購入するのに使用する予定である。ガラス棒を修飾するための薬品の購入にも使用する。
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Research Products
(5 results)