2013 Fiscal Year Annual Research Report
ALS関連タンパク質凝集体によるRNAメタボリズム変調と神経細胞死機構解析
Project/Area Number |
23770215
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北村 朗 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 助教 (10580152)
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Keywords | タンパク質凝集体 / 神経変性疾患 / RNA結合タンパク質 / 神経細胞死 / 蛍光分光イメージング |
Research Abstract |
筋委縮性側索硬化症 (Amyotrophic lateral sclerosis; ALS)の原因として,近年,TDP43 (TAR-DNA/RNA binding protein 43-kDa)タンパク質が注目されている.本研究では,TDP43タンパク質が細胞内のRNAを介して神経細胞毒性を発揮するメカニズムを明らかにする.具体的には,TDP43タンパク質またはCaspase3により切断されて生じるそのC末断片が凝集し,他の機能性タンパク質や機能性RNAを巻き込むことで神経細胞死を引き起こす可能性と,TDP43の変異体が細胞内RNAメタボリズムに対し変化をもたらし,神経細胞死を引き起こす可能性について検証することで,ALSにおける神経細胞死の機構を詳細に解明することが目的である. 当該年度は,ALS関連変異体として知られているTDP43-Q331Kの,アポトーシス誘導時における核-細胞質間輸送について解析した.野生型と比べて,Q331K型変異体は細胞質移行が速くなっていた.このことから以下の可能性が考えられた.1,Q331K型変異体の立体構造がCaspase3により切断されやすいものであること.2,Q331K型変異体がCaspase3経路を活性化しやすいこと.3,Q331K型変異体が形成する複合体の分子量が小さく,核膜孔複合体の通過が起こりやすいこと.これらの可能性のうち,1および2の可能性を明らかにするために,FRETを用いたTDP43の細胞内における立体構造変化の検出系構築検討を行った.その結果,TDP43のN末端とC末端の間は少なくとも10 nm以上離れていることが示唆された.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Prefoldin protects neuronal cells from polyglutamine toxicity by preventing aggregation formation.2013
Author(s)
Tashiro E., Zako T., Muto H., Ito Y., Sorgjerd K., Terada N., Miyazawa M., Kitamura A., Kitaura H., Kubota H., Maeda M., Momoi T.,Iguchi-Ariga M.M.S., Kinjo M., Ariga H.
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry
Volume: 288
Pages: 19958-19972
DOI
Peer Reviewed
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