2013 Fiscal Year Annual Research Report
メラノサイト・ケラチノサイト共培養系を用いた細胞間メラノソーム転送機構の解析
Project/Area Number |
23770233
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
肥田 時征 札幌医科大学, 医学部, 助教 (90464487)
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Keywords | 細胞生物学 |
Research Abstract |
本年度は昨年度までに最適化したメラノソーム転送の解析システムを利用しての臨床応用を検討した。眼皮膚白皮症はメラノソームに存在するメラニン合成タンパク質の遺伝子変異によってメラニン合成不全が起こる疾患である。1型から7型と症候群性の疾患に分かれる。このうち4型ではSolute Carrier Family 45, member 2 (SLC45A2)遺伝子の変異によりメラノソーム内のメラニン量が減少する。メラニンの減少したメラノソームの挙動を確認するため、以下の実験を行った。 1. 自主臨床研究審査委員会の承認を得て眼皮膚白皮症4型患者の遺伝子検査を行い、診断を確定した。これにより、既報告の変異が検出されたが、その発現は従来の予測と異なるものであった。 2. メラニン・ユニット内のメラノサイト、ケラチノサイトにおけるメラノソーム分布を検討するため、皮膚組織の透過電子顕微鏡観察を行った。また、毛包へのメラノソーム移行を確認するため、毛組織の電子顕微鏡観察を行った。 3. 皮膚悪性腫瘍におけるメラニン転送を解析するため、色素性乳房Paget病におけるメラニン分布をダーモスコピーおよび病理組織学的に検討した。
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