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2012 Fiscal Year Annual Research Report

植物細胞壁糖タンパク質の糖鎖分解に関わるキサントモナス属菌由来新規酵素群の解析

Research Project

Project/Area Number 23780042
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

中村 正幸  鹿児島大学, 農学部, 准教授 (90404475)

Keywords糖鎖分解酵素 / 植物病原細菌 / アラビノシダーゼ
Research Abstract

最終年度は、初年度に成功しなかったアブラナ科植物黒腐病細菌ATCC33913株由来XccHypBA2の可溶化タンパク質の発現に成功した。これまで、発現用ベクターにpETシリーズを用いてきたが、コールドショック発現系のpColdを用いたことにより、タンパク質の可溶化に成功した。精製タンパク質を用いて機能解析を行ったところ、植物細胞壁に存在するハイドロキシプロリンリッチプロテインであるエクステンシン上のアラビノオリゴ糖鎖Ara3-Hypより特異的にβ-Ara2を遊離することが明らかとなった。
初年度に機能を明らかにしたXccHypBA1と今回明らかにしたXccHypBA2の機能解析結果から、以下のよな酵素分解の流れが考えられた。まず、エクステンシン上に存在するAra3-Hypに外分泌のXccHypBA2が働きβ-Ara2を遊離し、遊離されたβ-Ara2は細菌内へ取り込まれ、内分泌であるXccHypBA1により単糖のアラビノースに分解されるという流れである。つまり、アラビノース代謝に関わっていると考えられた。このような酵素活性を示す酵素群は、植物病原細菌の中では初めての報告となる。
次に、遺伝子破壊株を作出しシロイヌナズナに接種したところ、いずれの遺伝子破壊株も野生株と同程度の病原性を示した。以上の結果から、本酵素群は、病原性を発揮するための必須因子ではないことが分かった。
本酵素群は、黒腐病細菌と同属の細菌に存在している。実は、基質であるこのアラビノオリゴ糖鎖は、エクステンシン以外に、ナス科由来のレクチンにも存在していることが分かっている。同属細菌の中にはナス科植物に感染できるトマト斑点細菌病菌が存在する。つまり、本細菌は、エクステンシンだけでなく、レクチン上の糖鎖を分解できる可能性がある。よって今後は、本細菌における本酵素群の病原性への関わりについて研究を進めていく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Xanthomonas campestris pv. campestris ATCC33913株由来β-L-アラビノビオシダーゼのクローニングと機能解析2012

    • Author(s)
      安川結野・中村正幸・藤田清貴・岩井 久
    • Organizer
      日本植物病理学会九州部会
    • Place of Presentation
      福岡県農村整備センター
    • Year and Date
      20121114-20121115

URL: 

Published: 2014-07-24  

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