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2013 Fiscal Year Annual Research Report

緑膿菌の黄色ブドウ球菌増殖抑制機構による菌交代現象の解析

Research Project

Project/Area Number 23780094
Research InstitutionKyoto Pharmaceutical University

Principal Investigator

皆川 周  京都薬科大学, 薬学部, 助教 (50445962)

Keywords緑膿菌 / 黄色ブドウ球菌 / 混合培養 / 共生
Research Abstract

ゲノム情報が明らかになっている黄色ブドウ球菌と緑膿菌を材料に菌交代現象について解析することを目的に研究を行ってきた。これらの菌種の混合培養系で、一方の菌種の増殖が優勢になる混合比を明らかにし、その混合比で実験を行い、次の成果を得た。①緑膿菌PAO1株から作成したTnランダム挿入変異株バンク9,600株から黄色ブドウ球菌の増殖抑制が低下した株45株を分離し、そのTn挿入位置を決定することにより、黄色ブドウ球菌の増殖抑制に機能する遺伝子を明らかにした。②これらの遺伝子の解析によって、緑膿菌の主たる排出システムMexAB-OprMがグラム陽性菌の増殖を抑制するquinolone signal (PQS) や 4-hydroxy-2-heptylquinoline-N-oxide (HQNO)を排出し、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制すること、③共培養により S. aureus の生菌数は減少したが、P. aeruginosa に対し S. aureus が100倍以上存在する条件下では、S. aureus の生菌数減少量は低下すること、④さらに、この共培養条件におけるP. aeruginosaのピオシアニン産生が減少していることを明らかにした。これにより、S. aureus は P. aeruginosa によるQSを介した増殖抑制に抵抗していることが示唆された。以上の結果をもとに、S. aureus 培養上清の分画を行ったところ、7種類のcyclic-dipeptides(CDPs)がQS制御下にあるピオシアニンやエラスターゼの産生を抑制することによりP. aeruginosa のQSを介した増殖抑制に抵抗していることが明らかとなった。このような細菌間の相互作用による生存戦略の解析は、新たな治療法や予防法の提案に繋がることが期待される。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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