2012 Fiscal Year Annual Research Report
神経系におけるcGMP依存性キナーゼの新規基質を介した細胞内情報伝達経路の解明
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23780106
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
湯浅 恵造 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (70363132)
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Keywords | シグナル伝達 |
Research Abstract |
cGK Iの新たな候補基質として同定したdeath-associated protein kinase 2(DAPK2)およびPCTAIRE protein kinase 3(PCTK3)/cyclin-dependent protein kinase 18(CDK18)が関わる細胞内情報伝達経路の解明を目的として、以下の成果を得た。 1.DAPK2に関する成果 ①プルダウンアッセイと質量分析法により、DAPK2と相互作用するタンパク質として14-3-3タンパク質を同定した。②DAPK2は14-3-3タンパク質との相互作用により活性が抑制された。③DAPK2はC末端369番目Thrのリン酸化を介して14-3-3タンパク質と結合し、このリン酸化にAktが関与していることを示した。これらの結果より、14-3-3タンパク質はDAPK2と結合することでその活性を抑制し、DAPK2によるアポトーシスの誘導に影響を与える可能性が考えられた。 2.PCTK3/CDK18に関する成果 ①PCTK3の結合因子としてcyclin Aを同定し、PCTK3はcyclin Aとの結合により活性化されることを明らかにした。②CDK2は核でcyclin Aと結合するのに対して、PCTK3は細胞質画分においてcyclin Aと結合した。これらの結果より、cyclin Aは細胞質においてPCTK3の活性化を介して、細胞周期制御とは異なる新たな生理機能に関与する可能性が考えられた。
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