2012 Fiscal Year Annual Research Report
C-N軸性キラリティーを利用した多環式含窒素天然物の立体選択的合成
Project/Area Number |
23780115
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中崎 敦夫 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (00366428)
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Keywords | 軸不斉 / インドール / 多環式含窒素天然物 / 不斉合成 / 生理活性物質 |
Research Abstract |
インドールやその酸化体であるオキシインドール等の骨格は、重要な生理活性を有する天然有機化合物や医薬品などにしばしば見受けられ、種々の置換様式を伴って多環式骨格の中に組み込まれている。その多くは環内や環の周辺に不斉炭素原子を有しており、それらの立体化学は生理活性にも直接関連があることから、化学合成を行う際には、いかして立体制御を行うかが重要となる。このような現状に対して、本申請者はこれまでに、インドール誘導体のUllmannカップリングとClaisen転位を連続的に行うワンポット反応や、オキシインドールのアミドの軸不斉に着目した新たなC3位の立体制御を立案し、検討してきた。 本研究課題では、インドール及びその誘導体を骨格として有する多環式含窒素天然物の合成を指向して、(1)軸不斉インドール類を基盤とする多様なインドール骨格の不斉合成、(2)強力な生理活性をもつ多環式含窒素天然物の合成、という2点について系統的に研究することを目的として研究を開始した。 軸不斉を有するインドール類を利用した多様な骨格合成を達成するために「軸不斉N-アリールインドール類を用いる多様な骨格変換の検討」について検討した。基質となるN-アリールオキシインドール類が持つ不斉場を利用した各種骨格変換を検討した。その結果、オキシインドールに対する求核付加反応や求電子置換反応が高い立体選択性で進行することを見出した。これによって、天然有機化合物の基本骨格として広く見受けられるオキシインドール骨格を高ジアステレオ選択的に構築できる可能性を見出すとともに、2つ目の課題へ展開するための基盤となる骨格の合成に成功した。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] The Antitumor Agent Doxorubicin Binds to Fanconi Anemia Group F Protein2012
Author(s)
Kusayanagi, T.; Tsukuda, S.; Shimura, S.; Manita, D.; Iwakiri, K.; Kamisuki, S.; Takakusagi, Y.; Takeuchi, T.; Kuramochi, K.; Nakazaki, A.; Sakaguchi, K.; Kobayashi, S.; Sugawara, F.
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Journal Title
Bioorg. Med. Chem.
Volume: 20
Pages: 6248-6255
DOI
Peer Reviewed
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