2011 Fiscal Year Research-status Report
遷移初期種の多様性と造林地パッチ面積の関係のベイズモデリング
Project/Area Number |
23780153
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山浦 悠一 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (20580947)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | パッチ面積 / 階層ベイズ / 景観生態学 / 機能群 / 国際情報交流 / 林業 / 草地 / アンダーユース |
Research Abstract |
本年度は、北海道東部地域で調査に着手した。まず、各役場、大規模所有者に連絡を取り、現地調査のお伺いを立てた。GISで選択した調査地点を踏査し、地形など他の環境条件が極端に異ならない調査地点を探索した。特に困難を極めたのが周辺環境をそろえることであった。畑などの開放地に大部分もしくは一部が隣接している地点が多くあった。そのような地点は、当該パッチの面積以外の効果が凌駕しうる可能性があると考え、調査地点からは除外した。結果的に、面積の異なる、若いカラマツ造林地を10個強選択することとなった。この作業で最も厳しい決断を迫られたのが、面積の小さなパッチの選択である。1 ha程度の最小パッチは林道の最近接到達地点からかなり離れており、今後の調査での苦労が想定された(実際その通りだったのだが)。作業道は細く場所によりぬかるんでおり、調査後半では、降雨のため車でのアプローチは難しくなった。調査が早朝に限られる鳥類調査ではこのタイムロスの影響は大きく、またクマ生息域であるため、神経をすり減らすことにもなった。鳥類調査を実施するにあたって、もっとも障害となったものの一つに霧の発生があった。6月中旬を過ぎると、当該地域は早朝から霧が立ち込める日が多くなり、鳥の活性が著しく低下した。結果的にそのような日は調査を見送らざるを得なかったわけだが、早朝起床した後にそのような事態に遭遇した折の心理的負担が大きかったことは否定できない。無事鳥類調査を終えたのち、日中にハナバチの調査を行なった。早朝の鳥類調査に続くハナバチの調査(スウィーピング法)は著しく体力を消耗したが、何とか無事に終えることができた。調査を行なっている際に、ハナバチ群集が時間的に変化するのが印象的だった。植物の調査は夏季に行なったが、種数が多く困難を極めた。現地の専門家の協力を得ながら、何とか調査を遂行することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査は順調に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
調査データを整理し、必要に応じて現地調査を行なう。また、解析に使用するモデルを開発し、調査データに適用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現地調査や学会発表に必要な旅費、必要に応じて、パソコンなどを購入する予定である。平成23年度に実施した旅費の支払いに使用する。
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