2013 Fiscal Year Annual Research Report
大型哺乳類による種子散布特性の地域間比較:マカク属の霊長類を対象に
Project/Area Number |
23780160
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻 大和 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (70533595)
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Keywords | 種子散布 / マカク / コロブス / インドネシア / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
本研究の目的は、①森林生態系における、大型哺乳類の種子散布者としての相対的な役割を、霊長類類をモデルとして、熱帯・温帯の両地域で評価すること、②「社会的なまとまりをもつ群れで生活する」という、大型哺乳類(特に霊長類)に特有な生活様式が、各個体の採食行動を介して、種子の散布特性に及ぼす影響を明らかにすること、の二点であった。 平成23年度から25年度までの3年間で、マカク類3種(ニホンザル・カニクイザル・アカゲザル)とコロブス類1種(ジャワルトン)を対象に、日本、インドネシア、ベトナムで野外調査を実施した。まず、他の種子散布者ギルドとの散布特性の比較から、種子散布者としての霊長類の相対的な重要性を、熱帯地域(対象:カニクイザル・カニクイザル・アカゲザル)と温帯地域(対象:ニホンザル)で評価し、「霊長類=重要な散布者」という構図が、いずれの気候帯でも成立することを確認した。なお、種子散布特性として、糞中の植物種子数、糞あたりの種子の個数、種子の破壊率、種子の発芽率の4つを設定した。次に、社会的順位の異なる、さまざまな成獣メス個体の採食行動および種子散布特性を、優劣スタイルの厳しいマカク類と、優劣スタイルのゆるやかなジャワルトンで比較した。なお、個体間の順位関係はニホンザルとジャワルトンでのみ評価した。採集した糞サンプルの内容物の順位による違いについては、現在解析中である。
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[Journal Article] Ranging and foraging of Himalayan grey langurs (Semnopithecus ajax) in Machiara National Park, Pakistan.2013
Author(s)
Minhas R.A., Ali U., Awan M.S., Ahmed K.B., Khan M.N., Dar N.I., Qamar Z.Q., Ali H., Grueter C.C., and Tsuji Y.
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Journal Title
Primates
Volume: 54
Pages: 147-152
Peer Reviewed
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