• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Annual Research Report

アレロパシーを用いた水産養殖初期餌料生物の増殖と栄養価の改善

Research Project

Project/Area Number 23780208
Research InstitutionNational Fisheries University

Principal Investigator

山崎 康裕  独立行政法人水産大学校, その他部局等, 助教 (40598471)

Keywordsアレロパシー / 水産養殖 / 生物餌料 / 増殖促進効果 / 増殖制御 / 多糖 / タンパク質 / 餌料用微細藻類
Research Abstract

水産増養殖の現場では、パブロバ・ルセリ等の二枚貝類に対して高い餌料効果を有する微細藻類の大量生産と安定供給が強く求められている。昨年度の研究により、低濃度のキートセロス培養ろ液は高水温(25℃)条件下におけるパブロバの増殖を改善できることが明らかとなった。そこで本年度は、キートセロスのアレロパシーによって増殖改善されたパブロバの餌料効果の評価、およびキートセロスが産生するアレロパシー物質の化学的性状を解析した。
低濃度のキートセロス培養ろ液をパブロバに添加した結果、25℃条件下におけるパブロバの増殖が促進され、パブロバの至適培養温度である20℃での増殖と比較して80%程度まで増殖を改善した。これら培養条件の異なるパブロバを用いて給餌試験を行った結果、シオミズツボワムシの増殖は至適水温である20℃より、培養不良の起こる25℃で培養したパブロバを給餌した試験区の方が高い傾向にあり、アレロパシーによる増殖改善を行ったパブロバはシオミズツボワムシに対する良好な餌料効果を示した。一方、定常期後期のパブロバを用いて給餌試験を行った結果、シオミズツボワムシの増殖は、パブロバの培養温度やキートセロス培養ろ液添加の有無に関係なく変化が認められなかった。
透析により得られたキートセロス培養ろ液の高分子画分に含有する成分の分析を行った結果、タンパク質およびフコースやガラクトースなどを主成分とする単糖類が検出された。また、上記高分子画分がパブロバの増殖に与える影響を調べた結果、培養 8 日目から高分子画分の添加濃度依存的なパブロバに対する増殖改善効果が認められた。
以上のことから、キートセロスが産生する多糖やタンパク質などから成る高分子アレロパシー物質は、高水温環境下におけるパブロバの増殖改善に有効であり、高い餌料効果を有するパブロバの安定した大量培養技術の開発に寄与できる可能性がある。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 海産微細藻類の培養ろ液を用いた餌料用微細藻 Pavlova lutheri の増殖改善2013

    • Author(s)
      山﨑康裕, 疋田拓也
    • Journal Title

      日本水産学会誌

      Volume: 79 Pages: 875-877

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi