2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23780261
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
村松 良樹 東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (60328549)
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Keywords | 食品 / 乾燥 / 物性 / 熱物性 / テクスチャー / 予測モデル |
Research Abstract |
低コストで安全と高品質を保持した農水産物の最適乾燥方法ならびに乾燥食品を確立・開発することを最終目的に研究活動を遂行した。 平成24年度は,試料として米飯や豆類の他,ホタテ貝柱などの乾燥特性を測定した。このうち,調理済みインゲン豆の乾燥では,試料豆を3種類の乾燥方法:熱風乾燥法,減圧乾燥法,マイクロ波加熱乾燥法で乾燥させ,試料の乾燥特性を数段階の条件で測定した。熱風乾燥過程における試料の含水率変化は,含水率70%以上では指数モデル,含水率70%以下では球モデルによる計算値とよく一致した。真空乾燥およびマイクロ波加熱乾燥過程における試料含水率変化を指数モデルによって予測することができた。さらに,乾燥試料の復水特性も測定し,復水時における試料の含水率変化が球モデルで予測できることを明らかにした。また,白花豆に関しては熱風乾燥特性と減圧乾燥特性を測定した。白花豆の熱風乾燥過程は減率乾燥第二段からなり,拡散方程式における無限平板モデルにより熱風乾燥過程における試料の含水率変化を予測することができた。また,白花豆の熱風乾燥過程は,減率乾燥第一段であり,指数モデルが適用された。各乾燥過程における乾燥速度定数および水分拡散係数の温度依存性を調べた。さらに,乾燥過程における試料の体積変化も調査した。乾燥方法や乾燥条件が白花豆の品質に及ぼす影響を検討し,白花豆の最適乾燥方法を提案した。 物性については乾燥米飯のテクスチャーを測定した。その際,数種類の方法で乾燥させた乾燥米飯を復水させ,復水後の試料のテクスチャーを測定した他,官能評価も行った。これらの結果より乾燥米飯のテクスチャー・品質におよぼす乾燥方法の影響を調べた。また,水産物やダイコン,サトイモなどの熱物性値を非定常プローブ法により測定するとともに,得られた熱物性値を用いて加熱シミュレーションを試みた。
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Research Products
(5 results)