2012 Fiscal Year Annual Research Report
パルス状ＧｎＲＨ分泌を制御する弓状核キスペプチンニューロン神経活動制御機構の解明
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23780285
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| Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
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Principal Investigator |
若林 嘉浩 独立行政法人農業生物資源研究所, 動物生産生理機能研究ユニット, 主任研究員 (00510695)
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| Keywords | キスペプチン / 弓状核 / NKB |
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| Research Abstract |
弓状核キスペプチンニューロン神経系は、GnRH/LHのパルス状分泌制御の中枢と考えられており、このニューロン群の周期的同期発火がパルス状GnRH/LH分泌を引き起こすと考えられるが、その機構は不明である。本研究課題では、このパルス状GnRH/LH分泌を発生させるための神経活動制御機構を解明することを目的とした。本研究において、弓状核キスペプチンニューロンがNeurokinin B (NKB)およびDynorphin (Dyn)陽性線維によって神経ネットワークを形成することを示す研究結果が得られた。また、ほぼ全ての弓状核キスペプチンニューロンがNKB受容体（NK3R）を共発現することを示した。これらの結果と、これまでのシバヤギ弓状核神経活動記録手法を用いた解析結果から、弓状核キスペプチンニューロンは神経ネットワークを形成し、そのネットワーク内でNKBが作用して互いのキスペプチンニューロンが同期発火すると想定された。本年度は、この神経ネットワークを更に詳細に解析するため、左右両側に存在する弓状核の片側に順行性トレーサーを局所投与し、弓状核キスペプチンニューロンの神経投射を解析した。また、左右両側の弓状核より神経活動を同時に記録する手法を確立し、両側における神経活動を解析した。この結果、弓状核キスペプチンニューロン由来の神経線維は、同側だけでなく反対側に存在するキスペプチンニューロンの細胞体にその投射を持つことが示された。また、左右両側のキスペプチンニューロン近傍から記録される神経活動は、同期して起こることが示された。これらの結果から、弓状核キスペプチンニューロン群は互いに神経ネットワークを持っており、パルス状GnRH/LH分泌を起こすためにNKB/NK3Rシグナリングを介して同期した神経活動を行っていると考えられた。
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