2012 Fiscal Year Research-status Report
イヌ・ラットにおける非侵襲的な臓器血流解析の研究:CT灌流画像解析法の確立
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23780319
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岸本 海織 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (50588960)
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Keywords | Perfusion CT / PET-CT / 造影剤 / イヌ |
Research Abstract |
本年度は臓器血流解析の一環としてPET-CTを用いた脳血流解析を行い,データ収集を完了した.また,この実験に用いたイヌについて脳Perfusion CTも実施し,血流データを取得した.現在,データ解析を行っており,PET-CTとPerfusion CTとの整合性チェックを行っている(データの数値化が未処理であり,提出可能な数値データは未取得).頭部Perfusion CTにおいて,従来ヒトで使用されてきたプロトコルでは動物に使用できなことが判明した.管電圧,ヨード量ともにヒト設定では解析が不可能であり,再現性もなかった.そのため本研究でPerfusion CT解析可能な管電圧およびヨード量を設定した.また,Perfusion CT解析方法についてもdeconvolution法,dSVD法など複数のアルゴリズムの比較が完了し,イヌで使用することが推奨されるアルゴリズムを選択することができている. またPET-CTについては,撮影方法(主にFOV)を変更することで従来法で得られる画質を有意に向上させることに成功しており,イヌの脳血流参照値についてもより精度の高い数値を提供できることが予想される. 膵臓については現在脳Perfusion CT撮影条件を腹部に適用するための比較実験を同時進行しており,これについてもヒトのプロトコルの流用では解析が不可能であることが判明している.そのため,現在は主に管電圧とヨード量について比較を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PET-CTを用いてPerfusion CTの血流データを定量的に比較できることが追加されたため,研究は当初の計画以上に進行していると言えるが,一方でラットにおける実験がソフトウェアの問題で実験が停滞しているため,全体として概ね順調に伸展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は頭部Perfusion CTとPET-CTの脳血流値の比較データを解析終了させる. また腹部については膵臓および肝臓についてPerfusion CT撮影プロトコルを完成させるとともに,膵臓および肝臓の血流参照値を算出する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に造影剤および麻酔薬,およびその周辺消耗品(耐圧シリンジ,気管チューブなど)の代金として支出する.
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