2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23780325
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋吉 秀保 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (50420740)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 犬 / リンパ腫 / 分子標的薬 / 抗体薬 / キメラ抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は、標的分子として設定したCD20およびCD25に関して、前年度までに、効率の良いFab遺伝子の選別が出来なかったことから、新規の抗原を作製し、マウスに免疫する計画とした。 1.犬のCD20およびCD25細胞外ドメイン領域をコードしている遺伝子を、pGEX-6P-1ベクターに挿入し、大腸菌に形質転換し、GST融合タンパクを発現させた。発現させた蛋白室を、GSTカラムにより精製後、プロテアーゼでGSTを切断し、濃縮することで、犬のCD20およびCD25組代えタンパクを作製した。これらを抗原として BALB/cマウスに免役後, 脾臓を摘出し, 脾細胞を分離し, 定法に従ってTotal RNAを抽出した。抽出したRNAからオリゴd(T)プライマーを用いてcDNAを合成した。次にマウスの抗体結合部位である免疫グロブリンの軽鎖及び重鎖のFab領域をPCRにより増幅し、M13由来ファージベクターに組み込んで大腸菌を形質転換し、ペルパーファージを感染させることで抗体提示ファージライブラリーを作製した。 2.犬のCD20およびCD25について、抗原を固相化→ファージライブラリーとの結合反応→洗浄→抗原結合ファージの溶出→大腸菌への感染・増幅を繰り返し行い、目的とするファージ集団を濃縮した。最終ラウンドの後、Fabを発現するプラスミドに転換し、これらを用いて、それぞれの抗原(CD20および25)に結合するFab提示モノクローナルファージをELISA法により評価、選択した。 3.選択したモノクローナルファージから抽出したFab遺伝子を含むプラスミドベクターを鋳型として、PCRにより増幅する。増幅した遺伝子断片をこれまでに作製した犬のFC領域の重鎖および軽鎖遺伝子を組み込んだプラスミドベクターに挿入し、抗犬標的分子キメラ抗体発現用のプラスミドベクターを構築している。
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