2011 Fiscal Year Research-status Report
オンチップ液体クロマトグラフィーによる微量生体分子の分析システムの開発
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23790041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角田 誠 東京大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (10323453)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロ化学チップ / グラジエント溶離 |
Research Abstract |
微量生体分子の分離・定量には、液体クロマトグラフィーを用いた分離が広く用いられている。しかしながら、従来用いられているカラムクロマトグラフィー(HPLC)には分離能の限界があることが理論的に知られており、更なる高速化を含めた高性能化のためには、従来技術を超越する分離媒体の開発が切望されていた。 そこで、ピラー構造を有するオンチップ液体クロマトグラフィーに着目した。ピラー構造を有するオンチップ液体クロマトグラフィーは、シリコンを基板としたマイクロチップ上に規則正しいピラー構造を有する分離媒体であり、試料の拡散が最小限に抑えられるため、従来のカラムクロマトグラフィーの分離能を超越することが理論的に示されており、従来技術以上の高速化・高性能化を可能にすると考えられた。実際に、チップ流路内にピラー構造を作製したオンチップ液体クロマトグラフィーによる分離媒体の開発を行い、汎用されているカラムクロマトグラフィーの高性能化に成功してきた。 しかしながら、生体成分の分析を考えると、極性の大きく異なる化合物を分析する必要がある。通常のLCにおいては、そのような分離にはグラジエント溶離を用いる。そこで、チップ上のグラジエント溶離のためのミキシング用流路について検討したところ、cross-Tesla構造を用いることで、十分なミキシングが可能であることが明らかになった。この流路を用いることで、高速分析に適したチップ上でのグラジエント溶離が可能になると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ピラー構造を有するオンチップ液体クロマトグラフィーを用いた分離を生体成分の分離へと応用するには、極性の異なる多成分を短時間に分離するためのグラジエント溶離技術が必須であると考えられた。本研究において、その要素技術の開発に成功したことから、本研究は、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに、オンチップにおけるグラジエント溶離技術の開発に成功した。今後は、ミキサー部の最適化を含めたグラジエント溶離技術の最適化を行い、更なる高性能化を目指す。本技術と、これまでに開発した低拡散曲線流路を用いた長い分離流路を組み合わせることで、アミノ酸の高速分離を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
備品 LC用ポンプ 90万LC用部品や光学部品などの消耗品 40万旅費 40万
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