2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗ガン剤開発に向けたヘパラナーゼの構造基盤の解明
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23790048
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田畑 香織 (佐々木 香織) 九州大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90464388)
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Keywords | ヘパラナーゼ / ガン転移 / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
ヘパラナーゼはヘパラン硫酸を特異的に分解するエンドグリコシダーゼの一つで、ガンの転移や浸潤に関与することが明らかとなっており、様々な生化学的研究が進んでいるが、立体構造に関しては未だ解明されていない。そこで、ヘパラナーゼの立体構造を決定し、ヘパラナーゼの酵素反応メカニズムを分子レベルで明らかにすることを目的として研究を開始した。 昨年度、pETベクターを用いた大腸菌での発現系を構築し、界面活性剤の種類や濃度の検討を行ったところ目的のタンパク質を可溶性画分として得ることに成功した。今年度は、さらに改良を加え、1Lの培養液から約5mgの組換えタンパク質を得ることに成功した。 また、得られた組換えタンパク質を用いて抗体を作製し、ELISAでヘパラナーゼ特異的に反応することを確認した。 前年度、ヘパラナーゼ単体での結晶化に取り組み、微結晶が得られたものの構造解析には適していなかったので、今年度は抗体と結合させることで安定化し質の良い結晶が得られる可能性があると考え、結晶化を行う際に作製した抗体を添加して検討した。その結果、前年度と同様、微結晶しか得られなかった。 また、他のヘパラナーゼ型のβ-グルクロニダーゼについても組換えタンパク質の発現を検討したところ、カイコを用いた発現系で体液中に発現し、ブレビバチルスを用いた発現系でも可溶性に発現した。そこで、アフィニティーカラムやイオン交換カラムを用いて精製し、結晶化を行ったところ、単結晶を得ることに成功した。
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