2012 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質の特異的分解手法が切り拓く創薬化学の新カテゴリー
Project/Area Number |
23790125
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 稔 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (70526839)
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Keywords | 創薬化学 / 標的タンパク質 / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
申請者らが開発したタンパク質ノックダウン法は、ユビキチンリガーゼ(E3)と標的タンパク質の双方に結合する低分子化合物により、標的タンパク質の分解を人工的・特異的に誘導する方法である。本申請では、タンパク質ノックダウン法を応用して、低分子の標的タンパク質の同定法と、異常コンフォメーション特異的な神経変性疾患原因タンパク質の分解誘導の2テーマについて取り組んだ。 前者については、タンパク質ノックダウン法の改良を行い、標的タンパク質を特異的に、または強く分解誘導する技術を開発して当研究の基盤を整えた。更に、標的タンパク質が既知な化合物とユビキチンリガーゼリガンドを連結した化合物を用いてコンセプト確認を行った。具体的には、細胞株に化合物を処理した後、細胞溶解物を二次元電気泳動し、減少したスポットを質量分析したところ、実際に既知の標的タンパク質が同定できた。次に、標的タンパク質がほとんど未知である多重薬理を示す医薬の標的タンパク質同定を検討している。具体的には、多重薬理を示す医薬とユビキチンリガーゼリガンドを連結させた化合物を3種合成した。 一方後者については、異常凝集型タンパク質リガンドとユビキチンリガーゼリガンドを連結した化合物を2種類合成した。この化合物が、異常凝集型タンパク質の特徴的構造であるポリグルタミンペプチドに結合することを確認した。更に、神経変性疾患者由来の細胞にこれらの化合物を処理したところ、ポリグルタミン抗体で染色されるタンパク質の量が減少する結果が得られており、このメカニズムを解析している。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Development of Hybrid Small Molecules That Induce IAP-Mediated Ubiquitylation and Proteasomal Degradation of Target Proteins in a Specific Manner2012
Author(s)
M. Naito, K. Okuhira, Y. Demizu, Y. Itoh, M. Ishikawa, N. Ohoka, N. Shibata, T. Hattori, T. Nishimaki-Mogami, M. Kurihara, Y. Hashimoto
Organizer
Cell Symposia: Genetics and Chemistry Sharing a Language of Discovery
Place of Presentation
Cambridge, MA
Year and Date
20120523-20120525
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