2011 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド型アセトゲニン類の実用化を目指した構造活性相関研究
Project/Area Number |
23790130
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小島 直人 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90420413)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 抗腫瘍活性物質 / 構造活性相関 / 生物活性 / 有機合成化学 |
Research Abstract |
日本人の死因の第一位である「がん」の有効な治療法の開発は薬学研究者にとって極めて重要な研究課題の一つである。外科手術や放射線治療と並んで、化学療法剤による治療は古くから実用化されている治療法の一つであるが、重篤な副作用の問題など、未だ画期的な治療薬は存在しないのが現状である。研究代表者らは、バンレイシ科アセトゲニン類と呼ばれる熱帯・亜熱帯産植物から単離されるポリケチドをシードとする新規抗腫瘍活性物質の探索研究に取り組んできた。その結果、アセトゲニン類由来のテトラヒドロフラン環部位と呼吸鎖阻害系殺虫剤の複素環部位とのハイブリッド型分子が極めて強力な抗腫瘍活性を示すことを見出している。本化合物は次世代の抗がん剤候補として極めて魅力的な化合物であるが、更なる開発のためには、その作用メカニズムを明らかにすることが不可欠である。そこで、平成23年度はハイブリッド型アセトゲニン類の作用メカニズム解明を目的に、プローブ分子の合成を行った。これまでの構造活性相関の結果、アルキル鎖末端側は生物活性に影響しないことが明らかになっているため、その部位に蛍光標識基を導入したプローブを設計した。蛍光標識化プローブの合成は、テトラヒドロフラン環部位と複素環部位、蛍光標識基部位を順次結合する収束的な経路により合成することを計画した。まず、各部分構造の合成を検討した結果、問題なく合成することに成功した。次に合成した各部分構造の連結を検討した結果、不斉アルキニル化反応を用いることにより連結することが可能であり、プローブ分子の効率的な合成法を開発することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的であるハイブリッド型アセトゲニン類の実用化のために必要不可欠な作用メカニズムの解明に必要となるケミカルプローブの合成法の開発に予定通り成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度確立した合成経路を用いて、実際の生化学実験に必要となるケミカルプローブの大量合成を実施する。また、この合成経路を応用して、蛍光標識プローブだけでなく、アフィニティークロマトグラフィーの担体に結合できる官能基を有する誘導体の合成も行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度確立した合成経路を用いて、実際の生化学実験に必要となるケミカルプローブの大量合成を実施する。また、この合成経路を応用して、蛍光標識プローブだけでなく、アフィニティークロマトグラフィーの担体に結合できる官能基を有する誘導体の合成も行う予定である。
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Research Products
(10 results)