2012 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド型アセトゲニン類の実用化を目指した構造活性相関研究
Project/Area Number |
23790130
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小島 直人 京都薬科大学, 薬学部, 講師 (90420413)
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Keywords | 抗がん剤 / 構造活性相関 / 有機合成化学 / 生物活性物質 |
Research Abstract |
日本人の死因の第一位である「がん」の有効な治療法の開発は薬学研究者にとって極めて重要な研究課題の一つである。外科手術や放射線治療と並んで、化学療法剤による治療は古くから実用化されている治療法の一つであるが、重篤な副作用の問題など、未だ画期的な治療薬は存在しないのが現状である。 研究代表者らは、バンレイシ科アセトゲニン類と呼ばれる熱帯・亜熱帯産植物から単離されるポリケチドをシードとする新規抗腫瘍活性物質の探索研究に取り組んできた。その結果、アセトゲニン類由来のテトラヒドロフラン環部位と呼吸鎖阻害系殺虫剤の複素環部位とのハイブリッド型分子が極めて強力な抗腫瘍活性を示すことを見出している。本化合物は次世代の抗がん剤候補として極めて魅力的な化合物であるが、更なる開発のためには、その作用メカニズムを明らかにすることが不可欠である。 研究代表者らは昨年度までに、作用メカニズムの解明研究に必要な蛍光標識プローブの合成経路の確立に成功している。そこで平成24年度は、本経路を利用して、細胞内動態の解明実験に必要な量のプローブの合成を検討した。その結果、本合成経路はスケールアップしても問題なく使用可能であり、目的の蛍光標識プローブ分子を必要量合成することに成功した。また、本合成経路を応用して、アフィニティークロマトグラフィーの担体に結合可能な一級アミンを分子末端に有する誘導体の合成を検討した結果、望む誘導体の合成経路を確立することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞内動態実験に必要な量の蛍光標識化プローブの合成に成功したため。 また、アフィニティークロマトグラフィーの担体に結合可能な一級アミンを分子末端に持つ誘導体の合成経路を確立することに成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度合成した蛍光標識化プローブを用いて細胞内動態研究を実施する。また、今年度確立した経路により1級アミンを持つ誘導体の大量合成を行い、標的蛋白の単離を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費は生化学実験に必要となるケミカルプローブの合成のための試薬、溶媒、シリカゲル代、また生化学実験に必要な各種試薬代として、旅費は本研究の成果を学会発表するため、その他の経費は新規化合物の構造確認のための、NMR等各種スペクトルデータの測定費として用いる予定である。
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Research Products
(27 results)
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[Journal Article] First asymmetric total synthesis of (+)-taiwaniaquinol D and (–)-taiwaniaquinone D by using intramolecular Heck reaction2013
Author(s)
Minoru Ozeki, Megumi Satake, Toshinori Toizume, Shintaro Fukutome, Kenji Arimitsu, Shinzo Hosoi, Tetsuya Kajimoto, Hiroki Iwasaki, Naoto Kojima, Manabu Node, Masayuki Yamashita
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Journal Title
Tetrahedron
Volume: 69
Pages: 3841-3846
DOI
Peer Reviewed
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