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2012 Fiscal Year Research-status Report

生理活性オリゴペプチドを認識する螺旋形ナノチューブの創製

Research Project

Project/Area Number 23790132
Research InstitutionKobe Gakuin University

Principal Investigator

福留 誠  神戸学院大学, 薬学部, 講師 (00336182)

Keywordsシクロデキストリン
Research Abstract

乾燥γ-CDをピリジン中Molecular sieves存在下においてBiphenyl-4,4'-disulfonyl dichlorideと室温で反応させることにより,6A,6D-ジスルホニル-キャップド-γ-CDを合成した(収率20%)。続いてキャップド-γ-CDをDNF中ヨウ化カリウムと反応させることにより6A,6D-ジヨード-γ-CDへと変換した(収率37%)。次にジヨード-γ-CDを炭酸セシウム存在下のDMF中において過剰量のtert-Butyl N-(2-mercaptetyl)-carbamateと反応させることにより6A,6D-di-(Boc-aminoetylthio)-γ-CDへと変換した(収率76%)。これはγ-CDの8個の一級水酸基の内、2つの水酸基をN位Boc保護されたアミノエチルチオ基で置換した化合物であり、今後、アミノ基を保護しているBoc基を外し、続く還元的アミノ化反応により適切なリンカーで2つのCDを連結することに成功すれば、望む二重架橋CD二量体の合成を達成できると期待される。
上記の合成法検討段階で用いているADジ置換γ-CD誘導体は非対称な構造を持っており、これを用いて二重架橋CD二量体を合成した場合、連結する順番により二通り、すなわち2つのCD環構造が綺麗に重なる場合とずれて重なる場合の二つの構造異性体が考えられる。実施計画書でも指摘している通り、今後、当該研究は対象な位置関係にあるγ-CD一級水酸基、すなわち6A,6E位にある一級水酸基を置換した誘導体を用いる予定である。これにより得られる二重架橋CD二量体は一種類のみと考えられる。現在までにADジ置換体と同様の手法により6A,6E-ジヨード-γ-CDの合成を達成している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究の前年度において所属機関の変更により研究環境が大きく変化したことが要因となり、十分な達成度に到達していないと考えられる。計画では当該年度までに二重架橋したCD二量体の合成法を確立したいと考えていたが、合成条件の見直しすべき点が見つかったこともあり、望むCD二量体の合成に至ってはいない。これまでのところ見直しすべき最も重要なポイントは、CD二量体の合成に使用するリンカー部分がCDに連結されるとき自己包接されてしまうという点である。これは溶媒の極性を下げることにより避けられることが分かってきたので、今後の合成条件の検討に活かしたい。

Strategy for Future Research Activity

6A,6D-ジヨード-α-CD および 6A,6E-ジヨード-γ-CD を二重架橋CD二量体の前駆体として合成する。続いてN-Boc-2-アミノエタンチオールによる求核置換反応を行い、その後の脱保護によるアミノ基の生成により二つのリンカーを一級水酸基側の対称位に有するα-及びγ-CD誘導体を調整する。さらにこのアミノ基を有するCD誘導体を二つのカルボニル基を対称位に有する分子と還元的アミノ化反応により連結させることにより二つのCD誘導体の二重連結を検討する。還元的アミノ化反応を利用するのは、比較的緩和な条件で選択的に反応し、また有機溶媒だけではなく水系溶媒中においても利用できるので条件検討が容易であると考えられるからである。また、昨年度に続いてジアジド-CD と末端にプロパルギル基をもつリンカー分子をヒュスゲン環化反応により連結し望む二重架橋CD二量体を合成する試みも続ける。鎖状のりんカー二本で連結された対称な構造をもつ二重架橋CD二量体の合成に成功した後、鎖状のゲスト分子との錯体形成、及びその構造と機能について検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、試薬・有機溶媒その他の消耗品の購入、予定される3つの学会参加費用、及び発表を予定する論文の英文校正等の費用として予算を使用する計画である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 重塩酸中におけるシクロデキストリン誘導体開環反応のNMR解析2013

    • Author(s)
      福留誠、内藤潤、袁徳其、藤田佳平衞
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      20130328-20130328
  • [Presentation] AHL人工レセプターの創製を目指したシクロデキストリン誘導体の合成と分子認識能2013

    • Author(s)
      田中詩織、堺陽子、古賀和隆、福留誠、衰徳其
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      20130328-20130328
  • [Presentation] シクロデキストリン二級水酸基側ヘテロ二官能化を経由する修飾マルトヘプタオースの合成及び構造2012

    • Author(s)
      福留誠、内藤潤、藤田佳平衞、袁徳其
    • Organizer
      第29回シクロデキストリンシンポジウム
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      20120907-20120907
  • [Presentation] Site-specific Cleavage of Modified Cyclodextrins to Linear Oligosaccharides2012

    • Author(s)
      福留誠、藤田佳平衞、袁徳其
    • Organizer
      第16回国際シクロデキストリンシンポジウム
    • Place of Presentation
      天津(中国)
    • Year and Date
      20120509-20120509
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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