2013 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性オリゴペプチドを認識する螺旋形ナノチューブの創製
Project/Area Number |
23790132
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
福留 誠 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (00336182)
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Keywords | シクロデキストリン / シクロデキストリン二量体 / ホストゲスト化学 |
Research Abstract |
本研究は,シクロデキストリン(以下CDと略)のα体およびγ体の一級水酸基側の対称な位置関係にある2箇所を修飾し,その修飾部位を足掛かりとして様々な長さのリンカーをCDに連結することにより二本の長い鎖で連結されたCD二量体を新規ホスト分子として創成することを目的としている。前年までにγ-CDをピリジン中Biphenyl-4,4'-disulfonyl dichlorideと反応させ,6A,6D-ジスルホニル-キャップド-γ-CDを合成し,続く2段階の反応により6A,6D-di-(Boc-aminoetylthio)-γ-CDを得た。その後、アミノ基を保護するBoc基を外し,アミノエチルチオ基で一級水酸基側AD位2箇所を修飾した誘導体を得た。これは対称位置ではない2箇所を修飾した誘導体であり,CD二量体合成の前駆体合成手順を確立すること,及び,対称部位修飾体との比較のために調製された。次に目的とする対称位置にある2箇所を修飾したγ-CDを合成するためにDiphenylmethane-4,4'-disulfonyl chlorideをγ-CDとピリジン中にて反応させ望む対称位置(6A6E)修飾体を得た。また,二本鎖連結体と比較する参照化合物として一本鎖連結体を合成する目的でγ-CD一級水酸基一つをトシル化し続く求核置換反応およびBoc基脱離によりアミノエチルチオ基で一級水酸基側1箇所を修飾した誘導体を得た。並行してα-CD誘導体の合成にも取り組んだ。すなわちDiphenylmethane-4,4'-disulfonyl chlorideをα-CDと反応させ望む対称位置(6A6D)修飾体を得た。α-およびγ-CD二量体を合成するための前駆物質合成を達成できたので,今後はリンカーとの連結によるCD二量体の合成を完了させ,そのホスト分子としての機能評価を行っていきたい。
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Research Products
(1 results)